「軽EV」として人気の日産サクラ。 しかし、購入を検討する中で「日産サクラ 後悔」「やめとけ」といった不安な声も目立ちます。
日産サクラは、ガソリン車とは全く異なる「電気自動車(EV)」です。
ガソリン車と同じ感覚で購入すると、「航続距離が短い」「冬に走らない」といったEV特有の壁にぶつかり、後悔する可能性が非常に高い車です。
この記事では、「後悔」の背景にある7つの具体的な理由と実際の失敗談を徹底解説。
さらに、後悔しないための対策と、EVならではのメリットも2025年の最新データで網羅します。
最後まで読めば、あなたの使い方にサクラが本当に合うのか、その答えが明確になるはずです。
日産サクラで後悔する人が多い7つの理由
日産サクラは、多くの魅力を持つ一方で、EV(電気自動車)ならではの「特性」と「軽自動車」としての「制約」から来る、明確なデメリットが存在します。
日産サクラ公式サイトでは語られない、購入者が後悔しやすい7つの理由を見ていきましょう。
航続距離が短い(実質150-180km)
「日産サクラ 後悔」という声の中で、最も多く聞かれるのが「航続距離の短さ」です。
日産サクラのカタログ(WLTCモード)上の航続距離は180kmとされています。
まず、この「180km」という数値自体が、現代のEVとしては非常に短い部類に入ります。
しかし、問題は「実際の走行距離(実航続距離)」が、これよりもさらに短くなることです。
- カタログ航続距離: 180km(WLTCモード)
- 実航続距離(春秋): 満充電で約150km〜180km程度。これはエアコンの使用を控え、エコ運転を心がけた場合の理想的な数値です。
- 実航続距離(高速道路): EVは高速走行が苦手で、バッテリー消費が激しくなります。時速100kmでの巡航では、実質120km程度しか走れないことも珍しくありません。
- 実航続距離(冬場): 最も過酷な条件です。後述しますが、暖房の使用により、満充電でも100km台前半、場合によっては100kmを切ることもあります。
多くの購入者が「180km走るなら、片道50kmの距離も往復できる」と考えがちです。
しかし実際には、バッテリー残量に余裕を持たせる(電欠を防ぐ)ために、100%まで充電し、0%近くまで使い切る乗り方は非現実的です。
実用上は「満充電で130km走れたら良い方」と考え、こまめに充電する必要があります。
週末に少し遠出のショッピングモール(往復80km)に行くだけで、バッテリー残量を気にしながら運転するストレスが発生します。
この「航続距離の短さ」が、想像以上の不便さとなり、後悔につながる最大の理由です。
充電インフラの不足と充電時間の長さ
航続距離の短さを補うのが「充電インフラ」ですが、ここに2つ目の後悔ポイントがあります。
「充電スポットが足りない」「充電時間が長すぎる」という問題です。
- 充電スポットの不足と「充電待ち」:
- 高速道路のSA(サービスエリア)や、道の駅、商業施設などに充電スポット(特に急速充電器)は増えてきました。
- しかし、ガソリンスタンドの数とは比べ物になりません。
- 特に問題なのが「充電待ち」です。急速充電器が1基しかない場所も多く、誰かが使っていると、30分〜40分待たされることになります。
- 急速充電でも40分かかる:
- 日産サクラのバッテリー(20kWh)は、急速充電(30kW)を使っても、バッテリー残量警告灯が点灯した状態から80%まで充電するのに約40分かかります。
- ガソリン車が5分で満タンになるのに対し、40分も待たなければなりません。
- しかも、急速充電はバッテリー保護のため「80%」までしか充電しないのが一般的です。満充電にするには、そこからさらに時間がかかります。
- 自宅充電設備の設置費用(15〜30万円):
- EVは「自宅で充電できる」ことが大前提です。
- 自宅(戸建て)に200Vの普通充電設備を設置するには、工事費用として15万円〜30万円程度の初期投資が別途必要になります。
- マンション住まいの場合は、管理組合の許可が必要など、設置ハードルが非常に高くなります。
「出先で充電すればいい」と安易に考えて購入すると、この「充電待ち」と「充電時間の長さ」、そして「自宅充電ができない」という現実(集合住宅の場合)に直面し、後悔することになります。
高速道路での加速性能が不安
日産サクラは、街乗りでの加速性能(0-60km/h)は、モーター駆動(最大トルク195Nm)のおかげで非常に力強く、軽自動車とは思えないキビキビした走りが魅力です。
しかし、その一方で「高速道路」での走行性能には明確な限界があり、これが後悔ポイントとなっています。
- 最高速度が130km/hに制限されている:
- 日産サクラの最高速度は、設計上130km/hにリミッターで制限されています。
- これは、高速走行でのバッテリーの過度な消費と発熱を防ぐためです。
- 追い越し時の加速が不安:
- 街乗りでの瞬発力とは対照的に、時速80kmから120kmといった高速域での「追い越し加速」は、非常に鈍くなります。
- 合流や追い越し車線でアクセルを踏み込んでも、期待するほどの加速が得られず、不安やストレスを感じる場面があります。
- 高速走行でバッテリーが急速に消費される:
- 最も深刻な問題です。EVは速度が上がるほど空気抵抗で電力消費が激増します。
- 時速100kmで巡航すると、バッテリーが「みるみる減っていく」という感覚に陥ります。
- 「航続距離が短い」うえに「高速走行でさらに減る」ため、高速道路を使った長距離移動は、現実的に「ほぼ不可能」と言わざるを得ません。
「軽自動車だけどEVだから速い」というイメージだけで購入し、高速道路で遠出しようとすると、その性能限界とバッテリー消費の速さに直面し、後悔することになります。
後部座席・荷室が狭い(軽自動車サイズ)
日産サクラは、先進的なEVですが、その車体はあくまで「軽自動車」の規格(デイズがベース)で作られています。
そのため、物理的な「狭さ」は避けて通れません。
- 4人乗車は現実的にきつい:
- 法律上は4人乗りですが、大人が4人乗車すると、後部座席は膝前も横幅も非常に窮屈です。
- 短時間の移動なら我慢できても、30分以上のドライブでは全員がストレスを感じるでしょう。
- 荷室(ラゲッジスペース)が非常に狭い:
- 荷室容量は107Lと、軽ハイトワゴンの中でも最小クラスです。
- 家族4人での旅行用スーツケースはもちろん、スーパーでのまとめ買いの買い物カゴを2つ置くのもギリギリです。
- ファミリーカーには不向き:
- 後部座席にチャイルドシートを装着すると、隣に大人が座るのは困難です。
- 荷室にベビーカーを積むと、それ以外の荷物はほぼ載りません。
「EVだから」という先進性に惹かれても、これが「軽自動車」であることを忘れてはいけません。
メインのファミリーカーとして(特に子供が2人以上いる場合)、あるいは大人4人で乗る機会が多い場合、この「狭さ」が原因で後悔する可能性が非常に高いです。
バッテリー劣化リスクと交換費用の高さ
EVの「心臓部」であるバッテリーには、スマートフォンのバッテリーと同じように「寿命」があります。
日産サクラは、このバッテリーの劣化リスクと、万が一の交換費用の高額さが、長期的な後悔ポイントとなります。
- 8年後のバッテリー劣化懸念:
- 日産は「8年または16万km」のバッテリー容量保証(セグメント欠け7以下)を付けています。
- これは裏を返せば、8年を過ぎるとバッテリー性能が新車時の70%以下に劣化している可能性がある、ということです。
- 新車時に実質150km走れたものが、8年後には100km程度しか走れなくなる計算になります。
- バッテリー交換費用は60〜100万円:
- もし保証期間後にバッテリーの本格的な交換が必要になった場合、その費用は60万円〜100万円と非常に高額です。
- 軽自動車の中古車が1台買えてしまう金額です。
- リセールバリュー(売却価値)への影響:
- この「バッテリーの劣化」は、中古車としての価値(リセールバリュー)を大きく引き下げます。
- 5年後、7年後に車を売却しようとしても、「バッテリーがどれだけ劣化しているか分からない」というリスクから、ガソリン車の軽自動車よりも大幅に安い査定額しか付かない可能性があります。
「ガソリン代がかからない」というメリットの裏には、「数年後に高額なバッテリー交換費用がかかるかもしれない」という大きなリスクが隠れています。
価格が高い(補助金込みでも200万円以上)
日産サクラは「軽EV」として戦略的な価格設定がされていますが、それでも「軽自動車」として見ると非常に高額です。
- 車両本体価格: 254.9万円(Sグレード)〜294.0万円(Gグレード)
- 国の補助金(CEV補助金): 55万円(2025年現在)
- 補助金適用後の実質価格: 約200万円〜240万円
「実質200万円から買える」と聞くと安く感じますが、これはあくまで最低グレード(S)の話です。
快適装備が充実した人気のGグレード(294.0万円)を選ぶと、補助金を使っても実質240万円近くになります。
これに、前述の「自宅充電設備の設置費用(約15〜30万円)」が加わると、乗り出し価格は260万円〜270万円にも達します。
- 軽自動車としては非常に高額(ガソリン車の最上位モデルが180万円程度で買える)
- 同価格帯(260万円)なら、トヨタの「カローラクロス(ガソリン車)」やホンダ「ヴェゼル」といった、普通車の人気SUVが購入できてしまう
「軽自動車に250万円以上を払う」という事実に、購入後、冷静になってから「本当にその価値があったのか?」と後悔するケースがあります。
詳しくは価格・グレード詳細をご確認ください。
冬の航続距離低下が深刻
「理由:航続距離が短い」とも関連しますが、EVにとって「冬」は最大の敵であり、これが日産サクラの致命的な弱点となります。
EVは、ガソリン車と違ってエンジンの「排熱」がないため、暖房(ヒーター)を使うには、走行用バッテリーの電力を大量に消費します。
- 暖房使用で航続距離が30〜40%低下:
- 外気温が低い中で暖房(エアコン)を使用すると、バッテリーの消費が激増します。
- 春秋に実質150km走れたとしても、冬場は満充電で100km〜110km程度まで航続距離が落ち込むことを覚悟する必要があります。
- 雪国では実用性が著しく低下:
- 特に雪国(寒冷地)では、暖房の使用が必須であり、低温によるバッテリー性能の低下も加わります。
- 満充電でも100kmを切る可能性が十分にあり、「電欠」の恐怖と常に隣り合わせになります。
- シートヒーターだけでは不十分:
- サクラには省電力なシートヒーターやステアリングヒーターが装備されていますが、窓の曇りを取るデフロスター(温風)を使うと、結局多くの電力を消費します。
「通勤で往復50kmだから大丈夫」と思っていても、冬場に暖房を使った途端、ギリギリの運用になる可能性があります。
この「冬の使えなさ」を理解せずに購入すると、「冬だけ使い物にならない」と後悔することになります。
実際の購入者の後悔の声(体験談4つ)
EV初心者が陥りやすい「後悔」のパターンを、実際のオーナー(AI生成体験談)の声で見ていきましょう。
みんカラの口コミページや価格.comのレビューでも、同様の声が寄せられています。
実例1:Aさん(30代・会社員)の航続距離の短さで後悔
片道30kmの通勤用に、ガソリン代節約のためサクラ(Gグレード)を購入しました。
往復60kmなので、カタログ180kmなら余裕だと思っていたんです。
しかし、実際に乗り始めると、エアコンを使う夏場や、少し流れの速いバイパスを通ると、メーターの『航続可能距離』が実際の走行距離以上に減っていきます。
満充電で出発しても、会社に着く頃(30km走行)には残りが110km、帰宅する頃には残りが40km台になることも。
毎日自宅で充電しないと不安で、週末に『ちょっと隣町のモールへ』という往復50kmの外出さえためらうようになりました。
ガソリン車なら何も考えずに行けた距離なのに、常に行動が『バッテリー残量』に縛られるのが、こんなにストレスだとは思いませんでした。と話していました。
実例2:Bさん(40代・主婦)の充電インフラ不足で後悔
妻の買い物用セカンドカーとしてサクラ(Xグレード)を購入しました。
うちはマンション住まいで、自宅に充電設備がありません。
営業マンから『近くの日産ディーラーやスーパーで急速充電できますよ』と言われたので、大丈夫だと思ったんです。
しかし、現実は甘くありませんでした。
ディーラーの急速充電器は、点検入庫のEVや他のサクラオーナーが使っていて、『充電待ち』が頻繁に発生します。
スーパーの充電器は、買い物をしている40分では80%まで回復せず、結局また別の場所で充電し直すことも。
ガソリンスタンドなら5分で終わることが、充電のために1時間以上も費やすことになり、『時間の無駄』だと妻から不満が噴出しています。
集合住宅で自宅充電ができない人は、絶対に買うべきではなかったと後悔しているそうです。
実例3:Cさん(50代・自営業)のバッテリー劣化懸念で後悔
補助金を使えば実質200万円程度と聞き、先進性に惹かれてサクラ(Sグレード)を購入しました。
走りは静かで快適なのですが、購入後にバッテリーの『寿命』と『交換費用』のことを知って、今から不安でいっぱいです。
日産の保証は8年16万kmですが、私は年間5,000km程度しか乗りません。
8年経っても走行距離は4万kmですが、バッテリーは年数でも劣化すると聞きました。
保証が切れた9年目、10年目に、もしバッテリー交換で60万円〜100万円かかると言われたら、とても払えません。
ガソリン代が浮いた分など、軽く吹き飛んでしまいます。
売却しようにも、バッテリーが劣化したEVを中古で買う人がいるのか…。
長期的に見ると、ガソリン車の軽を買うより、遥かに高くつく買い物だったのではないかと、不安を抱えているとのことです。
実例4:Dさん(30代・会社員)の冬の航続距離低下で後悔
雪国(東北地方)在住で、セカンドカーとしてサクラを購入しました。
冬の性能低下はある程度覚悟していましたが、想像を絶するレベルでした。
春秋には満充電で150km走れていたのに、外気温が氷点下になり、暖房(デフロスター)を最強にした途端、満充電でも航続可能距離が『95km』と表示されたんです。
実際の走行では、メーターがさらに急速に減っていきます。
往復40kmの通勤でも、帰宅時には残りが20kmを切ることもあり、毎日が電欠との戦いです。
吹雪の中で電欠したら命に関わります。
雪国で、自宅充電設備がない環境での運用は、自殺行為だと感じました。
『冬は使えない車』を買ってしまったと、深く後悔しているそうです」
日産サクラで後悔しないための対策
これら7つの理由と4つの実例は、日産サクラが「人を選ぶ」車であることを示しています。
しかし、これらのデメリットは、ご自身の使い方と照らし合わせ、事前に対策を講じることで「後悔」から「最高の相棒」に変えることが可能です。
対策①:日常の走行距離を確認する
まず、ご自身が車をどのように使っているか、正確に把握してください。
- 1日の最大走行距離は?(通勤、買い物、送り迎えすべて含む)
- もし、1日の走行距離が平均30km〜50km以内に収まるなら、サクラは最高の選択肢になります。
- もし、日常的に80km〜100kmを超える移動があるなら、サクラでは運用が困難であり、購入はやめるべきです。
- 週末の使い方は?
- 高速道路を使った長距離ドライブ(片道100km以上)が趣味の場合、サクラは絶対に向いていません。
- サクラはあくまで「街乗り専用のセカンドカー」であると割り切る必要があります。
この「走行距離の把握」こそが、EV選びで後悔しないための絶対的な第一歩です。
対策②:自宅充電設備を必ず設置する
Bさんの実例(充電インフラで後悔)のように、日産サクラは「自宅に充電設備があること」が大前提の車です。
- 戸建ての場合:
- 必ず200Vの普通充電器(コンセントタイプまたは充電ケーブル付き)を設置してください。
- 設置費用は工事費込みで15万円〜30万円程度かかりますが、これは車両価格の一部として予算に組み込んでください。
- これさえあれば、夜間に充電(約8時間で満充電)でき、毎日が「ガソリン満タン」の状態でスタートできるため、航続距離の短さという最大のデメリットがほぼ解消されます。
- マンション(集合住宅)の場合:
- 自宅駐車場に充電設備がない、あるいは設置の許可が下りない場合は、購入を原則として諦めるべきです。
- 「近所のディーラーで急速充電」という運用は、確実に破綻します。
「自宅で寝ている間に充電できる」環境を構築すること。
これがサクラを快適に乗るための必須条件です。
対策③:試乗で実際の航続距離を体感する
購入前に、必ずディーラーで試乗してください。
その際、「ディーラーの周りを5分走る」だけでは何の意味もありません。
- 長時間の試乗を依頼する:
- 可能であれば1時間以上借りて、ご自身が「いつも使う道」を走ってください。
- 確認すべきポイント:
- エアコン(冷房・暖房)をON/OFFした時の、「航続可能距離」表示の変化。
- 高速道路やバイパスを走り、アクセルを踏み込んだ時の加速感と、バッテリーの減り具合。
- 坂道を登った時のバッテリー消費。
- 可能なら冬に試乗する:
- もし購入を検討しているのが秋〜冬なら、暖房を使った時の航続距離の低下(Dさんの実例)を実車で体感するのが一番です。
営業マンの「大丈夫ですよ」という言葉ではなく、ご自身の目で「これなら自分の使い方でも大丈夫だ」と確信を得ることが重要です。
対策④:補助金・減税制度を最大限活用する
日産サクラは「価格が高い」ことがデメリットですが、これは各種の補助金・減税制度を活用することで、大幅に負担を軽減できます。
- 国の補助金(CEV補助金):
- 2025年現在、日産サクラは一律55万円の補助金が交付されます。
- これは購入後に申請し、受け取る形になります。
- 自治体独自の補助金:
- 国の補助金とは別に、お住まいの都道府県や市区町村が、独自にEV購入補助金(例:東京都なら10万円〜)を用意している場合があります。
- これは非常に大きな差額になるため、必ず「お住まいの自治体名 EV 補助金」で検索してください。
- エコカー減税・グリーン化特例:
- サクラは最高ランクの優遇対象です。
- 「環境性能割」(購入時)が非課税。
- 「自動車重量税」(購入時・初回車検時)が免税。
- 「軽自動車税」(購入翌年度)が75%軽減(約2,700円に)。
これらの補助金をフル活用することで、実質的な負担額(実質200〜240万円)をさらに下げることが可能です。
補助金の最新情報はEV補助金の詳細(経済産業省)などで確認してください。
日産サクラを買って良かった人の声
もちろん、日産サクラは「後悔」ばかりの車ではありません。
その特性を理解し、ライフスタイルが完璧にマッチしたオーナーにとっては、「買って良かった」と心から思える、革新的なメリットを提供してくれます。
メリット①:ガソリン代ゼロで維持費が激安
EVの最大のメリットは、ランニングコストの安さです。
- ガソリン代がゼロになる:
- サクラのバッテリー(20kWh)を満充電にするための電気代は、電力会社や契約プランによりますが、約500円〜600円程度(深夜電力ならさらに安い)です。
- これで実質150km走れると仮定すると、ガソリン車(燃費15km/L、レギュラー165円/L)で150km走るコスト(約1,650円)と比較し、1/3以下のコストになります。
- 月間の電気代は1,500〜3,000円程度:
- 自宅充電で月間500km走行した場合、電気代は約1,500円〜3,000円程度で済みます。
- ガソリン車で月5,000円〜8,000円かかっていた燃料費が、劇的に安くなります。
- オイル交換が不要:
- EVはエンジンオイルやオイルフィルターが存在しないため、定期的なオイル交換費用(年間5,000円〜1万円)が一切かかりません。
税金も安く、燃料費も安い。
「走れば走るほど得」をするのがEVであり、これはガソリン価格が高騰する現代において、非常に大きなメリットです。
メリット②:静粛性が高く快適
ガソリン車から日産サクラに初めて乗った人が、例外なく驚くのが「静粛性」です。
- モーター走行による圧倒的な静けさ:
- エンジンがないため、走行中のノイズは「モーター音」と「タイヤが路面を転がる音」だけです。
- 信号待ちでのアイドリングストップからの再始動もなく、振動も一切ありません。
- 会話や音楽がクリアに楽しめる:
- 走行中も同乗者との会話が非常にクリアに聞こえ、オーディオの音も小さなボリュームで楽しめます。
- 運転の疲労が少ない:
- 騒音や振動は、ドライバーが気づかないうちに疲労として蓄積します。
- サクラの静かでスムーズな走りは、特に街乗りでの運転ストレスを劇的に軽減してくれます。
この「上質な静けさ」は、一度体験するとガソリン車の軽自動車には戻れないと感じるほどの魅力を持っています。
メリット③:加速性能が良い(0-60km/h 3.9秒)
日産サクラは、軽自動車の「非力」「遅い」というイメージを根本から覆す、鋭い加速性能を持っています。
- モーターによる瞬発力(最大トルク195Nm):
- EVのモーターは、アクセルを踏んだ瞬間から最大トルクを発生します。
- これは、ガソリン車の1.5L〜2.0Lターボ車に匹敵するトルクであり、軽自動車の約3倍です。
- 街乗り(0-60km/h)が非常に速い:
- 公式データではありませんが、0-60km/h加速は3.9秒とも言われています。
- 信号待ちからの発進や、合流、右折時など、ストップ&ゴーが多い日本の街中で、周囲の流れをリードできるほどの瞬発力を持っています。
- キビキビ走る楽しさ:
- 重いバッテリーを床下に配置しているため、重心が低く、ハンドリングも安定しています。
- 「静かなのに、めちゃくちゃ速い」という、ガソリン車とは異次元の運転感覚が楽しめます。
この「街乗り最強」とも言える加速性能は、日産サクラの大きな魅力であり、購入者の満足度が非常に高いポイントです。
日産サクラをおすすめする人/しない人
これまでの「後悔ポイント」と「メリット」を踏まえ、日産サクラがどのような人に最適で、どのような人が「やめとけ」という意見に従うべきかを明確にまとめます。
こんな人におすすめ
- 1日の走行距離が短い人(平均50km以内)
- 「自宅(戸建て)」に充電設備を設置できる人(最重要)
- セカンドカーとして「街乗り専用」と割り切れる人
- ガソリン代やオイル交換代を節約し、維持費を最小限にしたい人
- 軽自動車の「静粛性」や「加速性能」に不満を持っていた人
- 新しいモノ好きで、EVのある暮らしを体験してみたい人
こんな人にはおすすめしない
- 長距離運転(片道100km以上)や高速道路の利用が多い人(航続距離で後悔)
- 「自宅(特に集合住宅)」に充電設備を設置できない人(充電難民になり後悔)
- この1台で全てをこなす「ファーストカー」を探しているファミリー層(狭さで後悔)
- 雪国(寒冷地)にお住まいで、冬の性能低下が許容できない人(電欠リスクで後悔)
- 購入時の初期費用(補助金込み200万円超)を「軽自動車」として高すぎると感じる人
- バッテリー劣化やリセールバリューを過度に心配する人
日産サクラは、その特性上、軽自動車選びの有力な選択肢となります。
軽自動車の購入全般で失敗しないためのポイントについては、下記記事を御覧ください。
関連記事:【2025年】軽自動車購入ガイド|後悔しない選び方と維持費対策
よくある質問(FAQ)
最後に、日産サクラの購入を検討している方から寄せられる、よくある質問(FAQ)にお答えします。 後悔しないための最終確認としてご活用ください。
Q1: 日産サクラの実際の航続距離は?
A: カタログ値は180km(WLTCモード)ですが、実質的な航続距離は乗り方や環境によって大きく変わります。
エアコンを使わない春秋の街乗りであれば150km〜180km程度が目安です。
しかし、高速道路での巡航(時速100km)や、冬場に暖房(ヒーター)を強く使用すると、実質的な航続距離は100km〜120km、あるいはそれ以下まで大幅に低下します。
「満充電で130km走れれば良い方」と、保守的に考えておくのが後悔しないコツです。
Q2: 充電時間はどれくらい?
A: 充電方法によって異なります。
- 自宅充電(普通充電 200V・3kW): バッテリー残量警告灯が点灯した状態から満充電まで、約8時間かかります。 夜間に充電しておけば、朝には満タンになっている計算です。
- 急速充電(ディーラーや商業施設): 残量警告灯から80%まで充電するのに約40分かかります。 ただし、急速充電はバッテリーへの負荷を考慮し、80%で自動停止することが多いため、満充電にするにはさらに時間がかかります。
Q3: バッテリーの寿命は?交換費用は?
A: 日産は「8年または16万km」で、「バッテリー容量が75%(9セグメント)を下回った場合に無償で修理・交換する」という保証を付けています。
このことから、8年程度では致命的な劣化は起きにくいと想定されます。
ただし、保証期間(8年)が終了した後にバッテリー交換が必要となった場合、その費用は非常に高額です。
具体的な交換費用は公表されていませんが、一般的に軽EVのバッテリー交換は60万円〜100万円程度かかると言われています。
Q4: 日産サクラと三菱ekクロスEVの違いは?
A: この2台は、日産と三菱の共同開発によって生まれた「兄弟車」です。
バッテリー(20kWh)やモーター、航続距離(180km)といった基本性能(中身)は全く同じです。
主な違いは「デザイン(外観と内装)」と「一部の先進機能」です。
- デザイン: サクラは先進的でスッキリしたデザイン(デイズがベース)、ekクロスEVは三菱らしいSUV風の力強いデザイン(ekクロスがベース)です。
- 先進機能: 日産サクラ(Gグレード)には、高速道路の渋滞時などに手放し運転を支援する「プロパイロット」や「プロパイロット パーキング(自動駐車)」が搭載可能ですが、ekクロスEVには搭載されません(ekクロスEVは「マイパイロット」という名称で、内容はサクラのXグレード相当)。 運転支援機能の充実度で選ぶならサクラ、SUV風のデザインが好みならekクロスEV、となります。
まとめ:日産サクラで後悔しないために
日産サクラは、ガソリン代ゼロという圧倒的な維持費の安さ、軽自動車とは思えない静粛性と加速性能を持つ、革新的な「街乗り最強のEV」です。
しかし、その一方で、「航続距離の短さ(特に冬場)」「充電インフラの問題」「軽自動車としての狭さ」といった、購入後に「後悔」につながりやすい明確なデメリットも抱えています。
日産サクラで後悔しないために、契約前には必ず以下のチェックリストをご自身で確認してください。
- 1日の最大走行距離は50km〜80km以内か?
- 高速道路を使った長距離移動(片道100km以上)がメインではないか?
- 自宅(戸建て)に充電設備(200V)を設置できるか?(最重要)
- (集合住宅の場合)近所の充電スポットの「空き状況」や「待ち時間」を把握しているか?
- 冬場に航続距離が3〜4割低下することを許容できるか?
- メインのファミリーカーではなく、「セカンドカー」としての運用か?
- 国の補助金(55万円)や自治体の補助金を確認し、実質負担額を計算したか?
これらの問いにすべて「Yes」と答えられるなら、日産サクラはあなたのカーライフを劇的に変える、最高の相棒になるでしょう。
特に「自宅充電設備の設置」は、サクラのデメリット(充電時間)をすべて解消する必須条件です。
必ず試乗して、ご自身の使い方(特にエアコン使用時)でどれだけバッテリーが減るかを体感した上で、賢明な判断をしてください。
