「クロスビー やめとけ」と検索している方へ。
スズキのコンパクトSUV「クロスビー」は個性的なデザインで人気ですが、購入後に「やめとけばよかった」と後悔する声も少なくありません。
(※重要:クロスビーは2025年10月2日に大幅改良が行われ、エンジン、燃費、価格、内装などが全面的に刷新されました。本記事では、最新モデルの情報を中心に、旧型(〜2025年9月)の情報と比較しながら解説します。)
燃費の課題、荷室の狭さ、価格設定など、購入前に知るべきポイントがあります。
本記事では、クロスビーが「やめとけ」と言われる理由7選、実際の後悔事例(旧型含む)、ハスラー・ライズとの比較、失敗しない選び方まで、2025年最新データで徹底解説します。
クロスビーがやめとけと言われる理由7選
クロスビーは多くの魅力を持つ一方で、購入者が「やめとけ」と感じるいくつかの明確な理由が存在します。
これらは主に、価格設定、実燃費(特に旧型)、実用性、走行フィーリングといった、車を所有する上で重要な要素に関連しています。
購入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、具体的なデメリットを一つずつ詳細に確認していきましょう。
理由1:価格が高くコスパが悪い
クロスビーで後悔する最大の理由の一つが、その価格設定にあります。
2025年10月改良後の新車価格は、エントリーグレードのHYBRID MX(2WD)で**215.7万円**からスタートし、最上位グレードのHYBRID MZ(4WD)では250.0万円に達します。
旧型(〜2025年9月)より若干価格改定されましたが、依然として「軽自動車」と比較すると割高感が否めません。
- HYBRID MX 2WD: 215.7万円(税込)
- HYBRID MX 4WD: 233.3万円(税込)
- HYBRID MZ 2WD: 233.5万円(税込)
- HYBRID MZ 4WD: 250.0万円(税込)
もちろん、クロスビーは軽自動車ではなく、普通車(コンパクトカー)です。
しかし、その外観デザインやサイズ感がスズキの人気軽自動車「ハスラー」に似ているため、購入検討層はどうしてもハスラーの価格帯(約150〜190万円)と比較してしまいます。
その結果、「ハスラーより少し大きいだけで、こんなに高いのか」という印象を持ってしまうのです。
軽自動車とクロスビーの比較については、下記の記事で詳しく解説しています。
関連記事:【2025年】軽自動車購入ガイド|後悔しない選び方と維持費対策
装備内容(安全装備は充実)や走行性能を考慮しても、この割高感は拭えません。
例えば、同じ200万円台前半〜中盤の予算があれば、トヨタの「ライズ」や「ヤリスクロス」といった、より走行性能(特に高速)や荷室容量で優れる競合車種が視野に入ってきます。
内装の質感(2025年改良で向上)と合わせて考えても、「この価格でこの性能?」とコストパフォーマンスに疑問を感じる購入者が多いのも納得できるでしょう。
さらに、クロスビーは普通車登録であるため、軽自動車税の恩恵も受けられません。
- 新車価格:約215.7万円〜250.0万円(2025年10月〜)
- 軽自動車より税金が高い(自動車税25,000円/年、軽自動車税は10,800円/年)
- 装備は充実したが、価格も高め(競合のライズやヤリスクロスと比較)
購入時には車両本体価格だけでなく、オプション費用も考慮に入れる必要があります。
ナビゲーションシステムやフロアマット、ドライブレコーダーといった必須級のオプションを追加していくと、乗り出し価格は容易に250万円を超え、上位グレードでは300万円近くになるケースも珍しくありません。
この価格帯になると、選択肢は一気に広がり、クロスビーを積極的に選ぶ理由が「デザインの好み」以外に見出しにくくなるのが現実です。
経済的な負担を考慮すると、「コスパが悪いからやめとけ」という意見には十分な根拠があると言えます。
理由2:燃費性能(旧型の課題と現行の進化)
(※注意:2025年10月の大幅改良でエンジンが刷新され、燃費性能は劇的に改善されました。旧型(〜2025年9月)の燃費に関する後悔の声が多かった点を踏まえて解説します。)
旧型クロスビー(〜2025年9月)は、1.0L直噴ターボエンジンにマイルドハイブリッドシステムを組み合わせていました。
「ハイブリッド」という言葉から優れた燃費性能を期待する声がありましたが、実際には「期待したほど燃費が良くない」という点が「やめとけ」と言われる大きな理由でした。
旧型のカタログ燃費(WLTCモード)は、2WDで18.2km/L、4WDで17.0km/L。実燃費は平均して13km/L〜15km/L程度に留まり、特に街乗りでは13km/L前後まで落ち込むこともありました。
しかし、2025年10月発売の現行モデルでは、エンジンがスイフトやソリオと共通の新世代1.2L自然吸気(NA)Z12E型エンジン+マイルドハイブリッドに刷新され、燃費性能が大幅に向上しました。
- 現行カタログ燃費(WLTCモード): 22.8km/L(2WD)、20.6km/L(4WD)
- (参考)旧型カタログ燃費(WLTCモード): 18.2km/L(2WD)、17.0km/L(4WD)
- 現行実燃費(推定): 大幅改善により、平均16km/L〜18km/L程度が見込まれます(乗り方による)。
- 街乗り燃費: 旧型より改善されているはずですが、依然としてストップ&ゴーは燃費に不利です。
- ハスラーとの比較: 燃費は大幅に改善されたものの、軽自動車のハスラーNAモデル(WLTC 25.0km/L)には依然及びません。
現行モデルでは、旧型で最大の不満点だった「燃費の悪さ」はかなり改善されました。
しかし、軽自動車のハスラーと比較した場合の「税金(普通車 vs 軽)」と「燃費の差」は依然として存在します。
また、トヨタのストロングハイブリッド車(ヤリスクロスHVなど)のような「EV走行領域」はマイルドハイブリッドにはほとんどなく、「ハイブリッド」という言葉からイメージするほどの低燃費を期待しすぎると、まだ「物足りない」と感じる可能性は残ります。
「燃費は良くなったが、それでもハスラーの方が経済的」という視点は、依然として後悔ポイントになり得ます。
理由3:荷室が思ったより狭い
クロスビーは、そのアクティブでSUVらしい外観から、アウトドアやレジャーでの活躍を期待して購入されることが多い車です。
しかし、実際に荷物を積もうとすると、「思ったより荷室が狭い」という現実に直面し、後悔するケースが後を絶ちません。
スズキは公式に荷室容量(リットル数)を公表していません。一部メディアの計測[4]では、後席使用時で約203L、後席格納時で約520Lとされており、これは競合と比較して狭い数値です。
- 荷室容量は公式非公表。(媒体計測では約203Lとされ、狭い)
- ベビーカーは後部座席を倒さないと載らない場合が多い
- アウトドア向きとは言えない積載量
- ライズ(369L)やハスラー(352L)より明らかに狭い
実際の荷室空間は、日常の買い物程度であれば問題なくこなせる広さを持っています。
しかし、問題となるのは大きな荷物を積むシチュエーションです。
例えば、ファミリー層にとって必須アイテムであるベビーカーは、機種によっては後部座席をスライドさせたり、倒したりしないと横向きに積めないことがあります。
これでは、子供を後部座席に乗せたままベビーカーを積むことができず、実用性に大きな問題が生じます。
また、キャンプ用品やゴルフバッグ、大型のスーツケースなど、アウトドアや旅行で使用するかさばる荷物も同様です。
多くの場合、後部座席の片方、あるいは両方を倒す必要があり、乗車定員(5名)を活かしたまま荷物を積むことが困難です。
クロスビーの後部座席は5:5の分割可倒式で、荷室側からもスライドやリクライニング操作が可能など、工夫は見られます。
ラゲッジアンダーボックス(2WD車は81L、4WD車は37L)も備えていますが、メインの荷室空間そのものが狭いため、根本的な解決にはなっていません。
競合と比較すると、その差は明らかです。
トヨタ・ライズの荷室容量は369L、軽自動車のハスラーでさえ352L(後席スライド最大時)という広大なスペースを確保しています。
これらと比較すると、クロスビーの積載能力はSUV風の見た目に反して、かなり限定的であると言わざるを得ません。
「デザインは好きだが、荷物が積めないからやめとけ」という意見は、特にファミリー層やアウトドア派にとっては重要な判断材料となるでしょう。
同じ軽自動車カテゴリーで実用性を重視するなら、ダイハツ・キャンバスとの比較も有効かもしれません。
理由4:走行性能の特性変化(旧型ターボ vs 現行NA)
(※注意:2025年10月の大幅改良でエンジンが1.0Lターボから1.2L自然吸気(NA)に変更されたため、走行性能の特性が大きく変わりました。旧型と現行を分けて解説します。)
【旧型(〜2025年9月):高速道路でのパワー不足感】
旧型クロスビーは、全グレードに1.0L直噴ターボエンジン(99馬力/150Nm)を搭載していました。
街乗りではトルクフルでキビキビ走る一方、高速道路での追い越し加速や登坂時に「パワー不足」を感じるという声が多く、「やめとけ」と言われる理由の一つでした。
特にエンジンを高回転させた際の音や振動が大きいという指摘もありました。
- 旧型は1.0L直噴ターボ(99馬力)搭載
- 旧型は高速での追い越し加速が鈍いと感じる声が多かった
- 旧型はエンジン音・振動が大きいと感じる人が多かった
【現行(2025年10月〜):自然吸気エンジンへの変化】
現行モデルは、1.2L自然吸気(NA)Z12E型エンジン+マイルドハイブリッドに刷新されました。
最高出力・トルクは未公表ですが(2025年10月時点)、一般的にNAエンジンはターボエンジンに比べて低回転域のトルクや絶対的なパワーでは劣るものの、スムーズで扱いやすい特性を持ちます。
- 現行は1.2L自然吸気(NA)エンジン搭載
- 街乗りでのスムーズさは向上した可能性がある
- 一方で、高速道路での追い越し加速などは、旧型ターボよりさらに「物足りなさ」を感じる可能性がある(特に多人数乗車時や登坂時)
- エンジン音や振動は、新世代エンジン採用により改善されている可能性が高い
現行モデルの走行性能については、まだ市場の評価が出揃っていません。
しかし、エンジン特性が大きく変わったため、購入前には必ず試乗し、特に高速道路やバイパスでの加速性能がご自身の期待値に合っているかを確認することが、より一層重要になりました。
「NAエンジンになって高速が不安だからやめとけ」という新たな後悔ポイントが生まれる可能性も否定できません。
理由5:内装の質感(旧型の課題と現行の改善)
クロスビーは、そのエクステリアデザイン(外観)の個性が最大の魅力です。
しかし、旧型(〜2025年9月)においては、その期待を持って運転席に乗り込むと、内装の質感に「がっかりした」という声が少なくありませんでした。
「内装がチープで安っぽい」という点は、「やめとけ」と言われる大きな理由の一つでした。
- 旧型はダッシュボード等のプラスチックの質感が低かった
- 旧型はプラスチック感が強く、価格に見合っていないという声があった
- ポップなデザインが好みを分ける(飽きやすい)
- 200万円超の車としては物足りない質感(旧型)
特に旧型では、ダッシュボードやドアトリムに使われている硬質なプラスチック(ハードプラ)の質感が指摘されていました。
しかし、2025年10月の大幅改良では、内装デザインも刷新され、質感向上が図られています。
- 現行モデルの内装改善点:
- インパネ中央やドアトリムに革調のソフトパッドを採用
- 2段式のセンターコンソールを新たに採用し、収納性と質感を向上
- シート表皮のデザインも変更
現行モデルでは、旧型で不満の多かった「プラスチック感」がかなり改善され、より上質な印象になっています。
ただし、依然としてポップなデザインテイストは健在であり、高級感を最優先する方には物足りないと感じる可能性は残ります。
「質感は改善されたが、まだ価格に見合わない(と感じる)」という声が出る可能性はありますが、旧型ほどの大きな後悔ポイントではなくなったと言えるでしょう。
理由6:シートが柔らかすぎて疲れる
クロスビーの走行性能に関連して、乗り心地やシートの出来についても厳しい意見が寄せられています。
特に「シートが柔らかすぎて、長距離運転で疲れる」という点は、見逃せないデメリットです。(※この点は2025年改良でシート表皮は変更されましたが、根本的な構造や硬さが変わったかは不明です)
クロスビーのフロントシートは、一見するとサイズも大きく、ゆったりと座れそうに見えます。
しかし、実際に長時間座り続けると、シートクッション(座面)のウレタンが柔らかすぎることが裏目に出ます。
体が沈み込みすぎてしまい、正しいドライビングポジションを維持しにくくなるのです。
その結果、無意識に体をこわばらせてしまい、腰痛や背中の痛みを引き起こす原因となります。
- シートが柔らかすぎて腰痛の原因になりやすい
- サスペンションが硬めのセッティング
- 段差を乗り越えた際の振動が強い
- 長距離運転での疲労蓄積につながる
シートの問題に加えて、サスペンションのセッティングも乗り心地に影響を与えています。
クロスビーはSUV風のスタイルですが、足回りは比較的硬めに設定されています。
これは、全高の高さ(1,705mm)によるコーナリング時のふらつきを抑えるためのセッティングだと思われます。
しかし、その弊害として、路面の凹凸や段差を乗り越えた際の突き上げ(振動)が強く感じられます。
特に舗装の荒れた路面や、マンホールの蓋などを通過する際に、ゴツゴツとした不快な振動が室内に伝わりやすいです。
この「硬い足回りからの振動」と「柔らかすぎるシート」という相反する要素が組み合わさることで、ドライバーは細かな振動を常に感じながら、体幹でバランスを取ることを強いられます。
結果として、短時間の試乗では気づきにくい「長距離運転での疲労」が蓄積しやすくなっています。
運転姿勢が高めで、ボンネットの先端が見やすい(車両感覚が掴みやすい)ため、視界は良好です。
しかし、その反面、重心の高さからくる安定感の欠如を感じるドライバーもいます。
「乗り心地が悪く、長距離で疲れるからやめとけ」という意見は、主にシートとサスペンションのアンバランスな組み合わせに起因していると言えるでしょう。
理由7:リセールバリューが低い(傾向)
車を購入する際、数年後に売却する時の価値、すなわち「リセールバリュー」を気にする方は多いでしょう。
クロスビーは、残念ながらこのリセールバリューがあまり高くないとされています。(※一般的傾向として)
「売却時に損をするからやめとけ」という、経済的な観点からの指摘です。
- リセールバリューが低い傾向にある
- 中古車市場での価格が下がりやすい傾向
- ハスラーやライズと比較すると人気が限定的傾向
- 売却時に損をする可能性が高い
リセールバリューが低くなる要因はいくつかあります。
第一に、クロスビーという車種の立ち位置が中途半端であることが挙げられます。
軽自動車のハスラーは、その維持費の安さと高い実用性から中古車市場でも絶大な人気を誇り、非常に高いリセールバリューを維持しています。
また、競合のトヨタ・ライズも、トヨタブランドの信頼性と広い荷室、力強いデザインで人気があり、リセールバリューは安定しています。
その中間に位置するクロスビーは、普通車でありながらハスラーほどの経済的メリットがなく、ライズほどの積載性や走行性能(特に旧型)もない、という評価を受けがちでした。
そのため、中古車市場での人気がこれら2車種と比較して限定的になり、中古車価格が下がりやすくなっています。
第二に、クロスビーの個性的なデザインとポップなカラーリングも影響しています。
新車購入時には魅力的に映るこれらの要素も、中古車市場では「好みが分かれる」「飽きやすい」と評価され、万人受けする白や黒のボディカラー以外は、査定額が伸び悩む傾向があります。
もちろん、リセールバリューは市場の動向、走行距離、車両の状態、ボディカラー、装備するオプションなどによって大きく変動します。
2025年10月の改良で燃費が大幅に改善されたことが、将来のリセールにどう影響するかも未知数です。
しかし、全体的な傾向として、クロスビーはハスラーやライズといった人気車種と比べると、売却時の値下がり幅が大きくなる可能性が高いです。
数年後の買い替えを前提に車を購入する場合、このリセールバリューの低さは、トータルの所有コスト(購入費用-売却費用)を押し上げる大きなデメリットとなります。
資産価値を重視する方にとっては、「やめとけ」と言われる十分な理由になるでしょう。
クロスビーを買って後悔した人の実例4選
「やめとけ」と言われる理由を具体的に見てきましたが、ここでは実際にクロスビーを購入したオーナーが「後悔した」と感じた実例を、より詳しくご紹介します。
ご自身のライフスタイルや車の使い方と照らし合わせながら、同じ失敗をしないための参考にしてください。
実例1:燃費の悪さに後悔したAさん(30代・街乗りメイン)
「マイルドハイブリッドだから燃費が良いと思っていたのに、街乗りで13km/L程度しか走りません。(旧型)
通勤と子供の送り迎えがメインですが、ストップ&ゴーが多いせいか、期待していた数値(せめて15km/L以上)を常に下回っています。
以前乗っていた軽自動車のハスラーなら同じような使い方でも20km/L近く走っていました。
クロスビーは普通車登録で自動車税も年間25,000円と高く、さらにガソリン代もかさむため、ランニングコストが予想以上にかかりました。
これなら、もう少し頑張ってライズのハイブリッドを買うか、素直にハスラーのままにしておけば良かったです。
もっと燃費を重視すべきだったと後悔しています」
Aさんの事例は、旧型クロスビーの燃費性能に過度な期待を寄せてしまった典型的な失敗例です。(※現行モデルでは燃費は大幅に改善されています)
実例2:荷室の狭さに後悔したBさん(40代・ファミリー層)
「3人家族(夫婦+子供1人)でキャンプに行くのが趣味で、SUV風のデザインに惹かれてクロスビーを選びました。
しかし、納車されて初めてキャンプ用品を積もうとしたところ、荷室が狭すぎて大型のキャンプ用品(テントやクーラーボックス)が載りません。
後部座席を片側倒せば何とかなりますが、そうすると子供が座る場所が窮屈になりますし、両方倒すと家族3人で乗れません。
結局、ルーフキャリアを追加で購入する羽目になり、余計な出費がかかりました。
SUV風の見た目に期待しすぎました。
実用性なら、スライドドアのルーミーやソリオ、もしくは荷室が広いライズを選ぶべきでした」
Bさんの事例は、クロスビーの「見た目」と「実用性(荷室の狭さ)」のギャップによる後悔です。これは現行モデルでも注意が必要です。
実例3:高速走行の不満で後悔したCさん(50代・長距離派)
「週末に高速道路を使って、片道100kmほどの距離にある趣味の場所へ遠出することが多いです。
旧型の1.0Lターボと聞いていたので、高速走行も楽だろうと期待していました。
しかし、実際に高速に乗ってみると、クロスビーは追い越し車線での加速が鈍く、合流でもアクセルを深く踏み込む必要がありました。
エンジン音もかなり大きくなり、風切り音も相まって、長距離運転が非常に疲れました。
ターボ付きでもこの程度なら、もっとパワーに余裕のある1.5Lクラスのコンパクトカー(ヤリスクロスなど)を選べばよかったです。
街乗りは快適なだけに、高速走行とのギャップにがっかりしました」
Cさんの事例は、旧型クロスビーの高速走行性能への後悔です。(※現行1.2L NAモデルの高速性能については、試乗での確認がより重要になります)
実例4:価格の高さに後悔したDさん(20代・コスパ重視)
見た目が個性的で気に入って購入しました。
初めてのマイカーで、少し背伸びして旧型HYBRID MZ(乗り出し250万円超)を選びました。
しかし、乗り始めてみると、内装のプラスチック感が安っぽく、友達が乗っている同価格帯のライズと比べても見劣りします。
おまけに、後から知ったのですが、軽自動車のハスラーなら最上位グレードでも190万円以下で買えるし、燃費も良い。
クロスビーは普通車だから税金も高いし、内装もチープだし、燃費もそこそこ。(旧型)
結局、何が良かったのか分からなくなってしまい、車検を待たずに2年で手放しました。
もちろん、売却額(リセール)も安く、かなり損をしました。
見た目だけで決めずに、もっとコストパフォーマンスを考えるべきでした。
Dさんの事例は、クロスビーの「中途半端さ」に気づいてしまった後悔です。(※現行モデルは燃費・内装が改善されましたが、価格設定自体は依然高めです)
クロスビーで後悔しないための選び方5選
ここまでクロスビーのデメリットと後悔した実例を見てきましたが、クロスビーが悪い車というわけでは決してありません。
その特性を正しく理解し、ご自身の使い方とマッチすれば、非常に魅力的な相棒となります。
ここでは、クロスビーを購入して「後悔しない」ために、最低限実行すべき5つの選び方をご紹介します。
選び方1:試乗で視界・乗り心地・荷室を確認する
カタログやインターネットの情報だけで、購入を決めるのは最も危険です。
必ずディーラーで実車に触れ、試乗を行ってください。
試乗の際には、以下の点を重点的にチェックしましょう。
- 視界の良さ:運転席に座り、ボンネットの見え方、Aピラー(フロントガラス横の柱)の死角、後方視界を確認します。
- 乗り心地:シートの柔らかさや硬さを確認します。あえて舗装の荒れた道や段差を走り、サスペンションの突き上げ感を体感してください。
- エンジン性能:街乗りでのスムーズさ、バイパスや高速道路での加速感(特に現行1.2L NA)を確認します。エンジン音や静粛性もチェック。
- 荷室の実寸確認:メジャーを持参するか、実際に普段載せる荷物(ベビーカー、ゴルフバッグ、クーラーボックスなど)を持ち込んで、荷室に積めるか試させてもらいましょう。
これらの確認を怠ると、後悔実例のBさん(荷室)やCさん(走行性能)、Dさん(内装※現行は改善)と同じ失敗を繰り返すことになります。
選び方2:燃費・維持費重視ならハスラーを検討する
もし、あなたが車選びで「燃費」と「維持費(ランニングコスト)」を最優先事項とするならば、クロスビー(現行モデルで燃費は改善したが)は最適な選択ではないかもしれません。
その場合は、軽自動車の「ハスラー」を真剣に検討することをおすすめします。
ハスラーは軽自動車登録であるため、自動車税は年間10,800円(クロスビーは25,000円)と格安です。
カタログ燃費はNAモデルで25.0km/Lと、クロスビー(現行2WD 22.8km/L)を依然上回っています。
実燃費でもハスラーが優位です。
もちろん、パワーや室内の横幅はクロスビーに軍配が上がります。
しかし、そのトレードオフとして高い税金と(ハスラーよりは高い)燃料代を許容できるかどうかが分岐点となります。
デザインの好みもありますが、後悔実例のAさん(燃費)のようにランニングコストで後悔しないために、燃費・維持費重視ならハスラーという選択肢を強く意識しましょう。
選び方3:荷室重視なら他車種と比較する
もし、あなたが「家族でのレジャー」や「アウトドアでの積載性」を重視するなら、クロスビーの荷室(約203L)では不満が出る可能性が非常に高いです。
クロスビーは「SUV風デザインの街乗りコンパクトカー」であり、「荷物をガンガン積めるSUV」ではありません。
この用途がメインの場合、以下の車種と比較することが必須となります。
- トヨタ・ライズ:荷室容量369L。クロスビーより圧倒的に広く、実用的。
- スズキ・ソリオ:スライドドアで実用性抜群。荷室も広い(が、キャラクターは異なる)。
- トヨタ・ルーミー:ソリオのライバル。圧倒的な室内空間と積載性。
- (予算が上がるなら)トヨタ・カローラクロス:荷室容量487Lクラス。
これらの車種は、クロスビーと競合する価格帯で購入可能な車です。(カローラクロス除く)
クロスビーの個性的なデザインに惹かれる気持ちも分かりますが、後悔実例のBさん(荷室)のように「こんなはずではなかった」とならないために、ご自身の利用シーンを最優先し、実用性を求めるならこれらの他車種を選ぶ方が後悔しない賢明な判断と言えます。
選び方4:中古車を狙ってコスパを上げる
クロスビーのデメリットとして「価格の割高感」と「リセールバリューの低さ(傾向)」を挙げました。
この二つのデメリットは、視点を変えれば「中古車市場では狙い目」というメリットに変わります。
現行モデル(2025年10月〜)の中古車はまだ少ないですが、旧型(〜2025年9月)であれば、150万円前後、あるいはそれ以下で良質な車両が見つかる可能性が十分にあります。
リセールバリューが低いということは、中古車価格の下落が早いということです。
つまり、新車にこだわらなければ、数年落ちの良質な旧型クロスビーを、新車よりも遥かに高いコストパフォーマンスで手に入れることができます。
後悔実例のDさん(コスパ)は新車で購入して売却時に損をしましたが、Dさんが手放したような車を中古車として購入すれば、非常にお得な買い物になります。
中古車(特に旧型)を探す際は、以下の点に注意しましょう。
- 走行距離3万km以下
- 修復歴なし
- ディーラー認定中古車(保証が手厚い)
- ワンオーナー車
新車にこだわらず、賢く中古車(旧型)を選ぶことで、「価格が高い」というデメリットを解消できるでしょう。(ただし、旧型は燃費が悪く、内装の質感も低い点は覚悟が必要です)
選び方5:デザイン重視なら納得して購入する
最後になりますが、これが最も重要な選び方かもしれません。
クロスビーの最大の魅力は、他にはない個性的なデザインとポップな世界観です。
もしあなたが、クロスビーの燃費(現行でもハスラーに劣る)、荷室の狭さ、内装の質感(改善されたが現行も要確認)。
走行性能(NA化)といったデメリットをすべて理解し、把握した上で、それでも「このデザインが好きだ」「この車に乗りたい」と強く思えるのであれば、購入しても後悔する可能性は低いでしょう。
車は単なる移動手段ではなく、所有する喜びや愛着を感じる対象でもあります。
性能やコスパだけが全てではありません。
大切なのは、デメリットを「知らなかった」と後悔することです。
「燃費はまあまあだけど、デザインが好きだから許せる」
「荷物は積めないけど、街乗りメインだから問題ない」
このように、デメリットを許容できるだけの「デザインへの愛」があるかどうか。
それが、クロスビー購入の最終的な判断基準になります。
弱点を理解した上で納得して購入するなら、クロスビーは最高の相棒になるはずです。
クロスビーとハスラー・ライズの比較表
クロスビーを検討する上で、最も比較対象となる「ハスラー(軽自動車)」と「ライズ(普通車)」の主要スペックを一覧表で比較します。(※クロスビーは2025年10月改良後の現行モデルの数値です)
ご自身の使い方と照らし合わせて、どの車が最適かを見極めてください。
| 項目 | クロスビー (現行) | ハスラー | ライズ |
| 新車価格 | 215.7〜250.0万円 | 150〜190万円 | 170〜230万円 |
| ボディサイズ | 3,760×1,670×1,705mm | 3,395×1,475×1,680mm | 3,995×1,695×1,620mm |
| エンジン | 1.2L NA + MHV | 660cc NA/ターボ + MHV | 1.2L NA / 1.0L ターボ / 1.2L HV(e-SMART) |
| 馬力 | (未公表) | 49ps/52ps/64ps | 87ps/98ps/82ps(モーター) |
| カタログ燃費(WLTC) | 22.8km/L(2WD) | 25.0km/L(NA 2WD) | 20.7km/L(NA 2WD)/ 28.0km/L(HV 2WD) |
| 実燃費(目安) | 16〜18km/L | 20〜22km/L | 16〜18km/L / 24〜26km/L(HV) |
| 荷室容量(目安) | 約203L (媒体値) | 352L | 369L |
| 車両区分 | 普通車 | 軽自動車 | 普通車 |
| 自動車税 | 25,000円/年 | 10,800円/年 | 25,000円/年 (1.0L/1.2L) |
この表から読み取れる現行クロスビーの立ち位置は、旧型より改善されたものの、依然として「デザイン特化」と言えます。
燃費は大幅に改善されましたが、依然ハスラーに劣り、ライズのハイブリッドには敵いません。
価格はライズと同等以上ですが、荷室容量では圧倒的に不利です。
エンジンはNA化され、街乗りでのスムーズさは増した可能性がありますが、高速性能は未知数です。
軽自動車の税金や維持費の安さを取りたいならハスラー。
普通車としての積載性や燃費(HV)、走行性能を求めるならライズ。
現行クロスビーを選ぶ決定的な理由は、「大幅に改善された燃費」と「質感が向上した内装」
そして「あの個性的なデザイン」を、ライバルより高いコストや狭い荷室と引き換えに手に入れたいかどうか、という点に集約されるでしょう。
【関連記事】
- 【軽自動車購入の”悩み”専門】「後悔しない」選び方の全知識|失敗談から学ぶ比較ガイド
- ダイハツキャンバスは軽じゃない?サイズ感と後悔ポイント徹底解説
- 日産サクラ 買って後悔?冬は航続距離100km・充電40分の真実|7つの後悔ポイントと対策
- スズキ新型ソリオ買って後悔?7つの理由と失敗しない選び方|バンディット・ルーミー比較も徹底解説
- 新型タントカスタム ダサい?デザイン評価と後悔しない選び方|標準タント・N-BOX比較も解説
- ルーミーやめとけ?7つの理由と失敗しない選び方|ソリオ・タンク比較も徹底解説
- スペーシア後悔?7つの理由と失敗しない選び方|N-BOX・タント比較も徹底解説
- ムーヴやめとけ?7つの理由と失敗しない選び方|ワゴンR・N-WGN比較も徹底解説
クロスビーに関するFAQ(よくある質問8問)
クロスビーの購入を検討している方から寄せられる、よくある質問と回答をまとめました。(※2025年10月改良後の現行モデル基準で回答)
疑問点を解消し、後悔のない車選びにお役立てください。
Q1: クロスビーの実燃費はどれくらいですか?
A: 2025年10月改良後の現行モデル(1.2L NA+MHV)は、カタログ燃費(WLTC)が2WDで22.8km/L、4WDで20.6km/Lと大幅に改善されました。
実燃費に関するデータはまだ少ないですが、平均して16km/L〜18km/L程度が見込まれます。
旧型(実燃費13〜15km/L)よりは格段に良くなりましたが、軽自動車のハスラーや、競合のストロングハイブリッド車(ライズHV、ヤリスクロスHV)には及びません。
Q2: クロスビーとハスラーどっちがおすすめですか?
A: 結論から言うと、経済性(維持費・燃費)と荷室の広さを最優先するならハスラー、普通車としての走行安定性やデザインの個性を重視するならクロスビーです。
ハスラーは軽自動車税(年10,800円)が格安で、燃費も優れています。荷室もクロスビーより広いです。
クロスビーは普通車税(年25,000円)ですが、横幅が広く走行安定性に優れます。現行モデルは燃費も改善されました。
Q3: クロスビーの荷室は狭いですか?
A: はい、正直に申し上げて、その外観サイズから想像するよりも荷室は狭めです。
スズキは公式に容量を公表していませんが、媒体計測値(約203L)を参考にすると、競合のライズ(369L)やハスラー(352L)より明らかに狭いです。
日常の買い物には十分ですが、ベビーカー(機種による)や大型のキャンプ用品などを積む際は、後部座席のアレンジが必要になるでしょう。
実用性や積載性を重視する方には不向きです。
Q4: クロスビーは高速道路で走りやすいですか?
A: 現行モデル(1.2L NA)の高速性能は未知数です。
旧型(1.0Lターボ)は、パワー不足やエンジン音・振動を指摘する声がありました。
現行モデルはエンジンがNA化されたため、街中でのスムーズさは増した可能性がありますが、高速での追い越し加速などは旧型ターボより物足りなく感じる可能性があります。
高速走行が多い方は、必ず試乗して確認する必要があります。
Q5: クロスビーの維持費は年間いくらですか?
A: 年間の維持費は、概算で約30万円から35万円程度を見込むのが現実的です。
主な内訳は以下の通りです。
- 自動車税(毎年):25,000円
- 車検費用(2年ごと):約100,000円(年間換算 50,000円)
- 任意保険(年齢・等級による):年間50,000円〜80,000円
- 燃料代(年間1万km走行、実燃費17km/L、ガソリン代170円/Lと仮定):約100,000円 (※旧型より燃費改善)
- その他メンテナンス費用(オイル交換など):年間20,000円〜
軽自動車のハスラーと比較すると、税金(約1.5万円差)と燃料代で、年間3万円〜5万円程度は維持費が高くなると考えておきましょう。(※旧型より差は縮まりました)
Q6: クロスビーの内装は安っぽいですか?
A: 旧型(〜2025年9月)では「安っぽい」という声が多くありました。
しかし、2025年10月の改良で内装デザインが刷新され、革調ソフトパッドや2段式センターコンソールが採用されるなど、質感は大幅に向上しました。
ただし、依然としてポップなデザインテイストであり、高級感を最優先する方には物足りないと感じる可能性は残ります。実車での確認をおすすめします。
Q7: クロスビーのリセールバリューは高いですか?
A: いいえ、残念ながらリセールバリューはあまり高いとは言えない傾向があります。(※一般的傾向として)
軽自動車で絶大な人気を誇るハスラーや、競合のトヨタ・ライズと比較すると、クロスビーの人気は限定的です。
そのため、中古車市場での価格が下がりやすい傾向にあります。2025年改良モデルのリセールがどうなるかはまだ不明です。
Q8: クロスビーは雪道に強いですか?
A: 4WD車であれば、雪道でも安定した走行が期待できます。
クロスビーの最低地上高は180mmあり、一般的な乗用車よりも車高が高く、わだちや新雪路での走破性は優れています。
4WDシステムには、雪道での発進をサポートする「グリップコントロール」や、下り坂で車速を制御する「ヒルディセントコントロール」も搭載されています。
ただし、本格的なオフロード走行に対応できるわけではないため、過信は禁物です。
クロスビー購入前のチェックリスト
クロスビーを購入して「やめとけばよかった」と後悔しないために。
最終契約書にサインする前に、以下の項目をご自身で必ずチェックしてください。
- 試乗で視界、乗り心地、エンジン性能(特に現行1.2L NAの加速感)を体感したか
- 試乗で高速道路(またはバイパス)を走り、現行モデルの静粛性やパワー感を確認したか
- ディーラーの実車で、荷室に普段載せる荷物(ベビーカーなど)が入るか実測したか
- 競合車(特にハスラー、ライズ)にも試乗して、客観的に比較したか
- 燃費(現行)・維持費の具体的なシミュレーションを行い、納得したか
- 現行モデルの内装の質感が自分の許容範囲内であるか確認したか
- (旧型を検討の場合)中古車市場の相場も確認し、コストパフォーマンスを検討したか
これらのチェックをすべてクリアし、納得できた方だけが、クロスビーの購入に進むべきです。
まとめ:クロスビーはやめとけ?後悔しない選び方
スズキ・クロスビーは、その個性的なデザインが最大の魅力である一方、旧型(〜2025年9月)においては「価格の割高感」「燃費の悪さ」「荷室の狭さ」といった、購入後に後悔につながりやすい明確なデメリットを抱えた車でした。
2025年10月の大幅改良により、最大の弱点であった**燃費性能は劇的に改善され、内装の質感も向上しました。
しかし、「軽自動車より高い価格と維持費」「競合より狭い荷室」「自然吸気エンジン化による高速性能への懸念」といった、検討すべき課題は依然として残っています。
「やめとけ」と言われる理由は、これらのデメリットが、ハスラー(経済性)やライズ(実用性)といった明確な強みを持つ競合車種と比較した際に、より際立ってしまう点にあります。
特に、経済性や実用性を最優先する方にとって、クロスビーは期待外れの結果になる可能性が残ります。
一方で、クロスビーのデメリットをすべて理解し、許容した上で、それでも「他にはない、あのデザインが好きだ」と強く思える方。
そして、主な用途が「街乗りメイン」である方。
このような方であれば、現行クロスビーの魅力を最大限に活かすことができ、最高のカーライフを送れるはずです。
購入後に後悔しないための鍵は、ご自身の「価値観」と「利用シーン」を明確にすることに尽きます。
最終確認として、以下の項目を自問自答してみてください。
- 試乗で実車のデメリット(乗り心地、現行エンジンのパワー感、質感)を体感し、許容できたか
- ハスラー(低コスト)やライズ(実用性)と比較した上で、クロスビーを選ぶ理由が明確か
- 現行モデルの燃費・維持費を計算し、納得しているか
- 荷室の実寸を確認し、自分の使い方で問題がないことを確認したか
- 「性能やコスパ」よりも「デザイン」を優先する覚悟があるか
これらの準備と覚悟を持って選ぶなら、クロスビーは決して「やめとけ」という車ではありません。
あなたの個性を表現する、素晴らしい相棒となるでしょう。
関連記事:日産サクラ 後悔|買って後悔する7つの理由と対策【2025年最新版】
関連記事:ダイハツキャンバスは軽じゃない?サイズ感と後悔ポイント徹底解説
参考記事:スズキ公式サイト(クロスビー)

