「500万円近く出して買ったのに、乗るたびにストレスを感じる車って何なんだ。」
この記事を読んでいるあなたは、おそらくそのモヤモヤを抱えている。
デザインは間違いなく美しい。直6ディーゼルのトルクは本物だ。でも「後悔」「やめとけ」「ひどい」という言葉がこれほどセットで語られるSUVは、最近では珍しい。
俺——田中誠二は、CX-5 XD Proactiveのディーゼルを多摩エリアのディーラーで試乗した経験がある。そのCX-5の上位モデルとして登場したCX-60を、カーリースとレンタカーで実際に走らせた。
「後悔する理由」と「それでも選ぶ理由」が、この記事に全部入っている。
📋 この記事でわかること
- 🚨 CX-60で後悔・やめとけと言われる7つの理由(乗り心地・AT・リア狭さ・価格・サイズ・品質・リセール)
- 💬 実際のオーナーが語るリアルな後悔エピソード5選
- 🚗 カーリース+レンタカーで走らせた著者が語る正直な評価
- 📊 CX-5・CX-8・BMW X3との比較と維持費シミュレーション
- ✅ 「CX-60を買うべき人・やめておくべき人」の具体的な条件
※本記事にはプロモーションが含まれます。
📋 この記事の結論・要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 🚨 最大の後悔ポイント | 初期モデルの乗り心地の硬さ・AT変速ショック・リコールの多さ。改善アップデートで改善されたが「初期ロットを掴んだ人」の後悔は根深い |
| 💰 価格帯 | 約388万円(25S L Package)〜約628万円(PHEV Premium Modern)※2026年時点カタログ値 |
| ✅ CX-60を選ぶべき人 | 直6ディーゼルの走りを求める・内装の質感を重視する・マツダブランドに強い共鳴がある |
| ⏸️ やめておくべき人 | 後席に大人を乗せる機会が多い・日本の狭い道での取り回しを重視する・リセールを気にする |
| 🎯 田中の結論 | 「欲しいと思わせるものは確かにある。でも『この車が必要か』と問われると——正直、違う。SUVが苦手な人間が言っても説得力はないかもしれないが、それが俺の答えだ。」 |
😥 CX-60で後悔する7つの理由
「後悔した」という声がCX-60に集中している理由は、単純に一つではない。
発売当初から今に至るまで、複数の構造的な問題が重なっている。順に見ていく。
① 🚨 乗り心地の硬さ——「欧州基準」が日本の道路で裏目に出た
❌ 後悔ポイント:硬い足回りと段差の衝撃
- ❌ 発売当初はサスペンションが硬すぎ、段差でのゴツゴツ感が顕著だった
- ❌ 縦方向の突き上げは改善アップデートで緩和されたが、路面が荒れた道では今も感じやすい
- ❌ 「欧州の高速道路向けセッティング」が、ゆっくり走る生活道路では逆効果になる場面がある
マツダが「走りの質感」を高めようとした結果、足回りを欧州車寄りに固めた判断は理解できる。
ただし日本の生活道路——路面の継ぎ目、マンホール、狭い住宅街の段差——で毎日乗ると、これが積み重なってくる。
オーナーからは「遠出は最高。でも近所のスーパーへの道が憂鬱」という声が複数確認されている。
「CX-5のディーゼルに乗った時、足回りの締まり感はむしろ好印象だった。でもCX-60はその上をいく硬さで、多摩の路地を走るには正直しんどい場面があった。BMW 116iの方がしなやかさの使い方を分かっている、と感じた。」
— 田中誠二
② ⚠️ 8速ATのギクシャク感——「変速ショック」問題の真相
❌ 後悔ポイント:低速域のギクシャク感
- ❌ 発売当初、渋滞・低速走行でのATの変速制御が粗く、ギクシャク感が強かった
- ❌ マツダはソフトウェアアップデートを複数回実施し、現行の2025年モデル以降は大幅改善
- ⚠️ ただし「完全に解消された」という評価と「まだ気になる」という評価が混在している
これはCX-60の初期モデルを購入したオーナーにとって、最も深刻な後悔ポイントの一つだ。
2022〜2023年式を購入した人の中には、「アップデート後に良くなったが、最初から乗れていたら評価が全然違った」という声がある。
中古でCX-60を検討する場合、2024年式以降を選ぶことが強く推奨される理由はここにある。
③ 🚶 リアシートの狭さ——「後席に大人を乗せる」前提なら要注意
❌ 後悔ポイント:後席の居住性
- ❌ 後席のヘッドクリアランスが低く、身長170cm以上の大人が座ると頭が天井に近い
- ❌ リクライニング角度の調整幅が限られており、長距離での快適性に難がある
- ❌ CX-60はFRレイアウトのため、プロペラシャフトのトンネルが後席足元を圧迫する
CX-60はFR(後輪駆動)プラットフォームを採用した。これがドライビングダイナミクスには貢献しているが、後席居住性では明確なトレードオフになっている。
「2人乗りで使うなら問題ない。でも後ろに子どもを乗せてロングドライブ、は少し考えた方がいい」という声は複数のオーナーから確認されている。
④ 💰 価格の高さ——「500万円で何を買うか」という問い
❌ 後悔ポイント:価格とコンテンツのギャップ
- ❌ 人気グレードの価格帯は500〜600万円超。同価格帯でBMW X3やレクサスRXが選択肢に入る
- ❌ マツダブランドの認知度から「このプレミアム価格を払う必然性」を感じられないオーナーがいる
- ❌ 内装の質感は高いが、縫製・素材の細部でドイツ車・レクサスとの差を感じる部分がある
CX-60の最大の難問は「競合の見え方」だ。
500万円という予算があれば、BMW X3・レクサスRX・ボルボXC60といった選択肢が射程に入ってくる。
それらと並べた時に「CX-60を選ぶ理由」を自分の中で明確にできないと、納車後に揺り戻しが来る傾向がある。
⑤ 🗺️ 車体サイズ——日本の道路では「大きすぎる」と感じる場面がある
❌ 後悔ポイント:取り回しの難しさ
- ❌ 全長4,745mm・全幅1,890mm。機械式駐車場はほぼ利用不可
- ❌ 都市部の立体駐車場・狭い路地での切り返しが負担になるケースがある
- ❌ 郊外・地方在住者には問題にならないが、都市部・住宅密集地では購入前の確認が必須
多摩エリアに住む俺の感覚でいうと、幹線道路は問題ない。
ただ住宅街の狭い路地や、商業施設の平置き駐車場での取り回しは、「もう少し小さければ」と感じる場面が確かにあった。
CX-5(全幅1,845mm)と比べても45mm広い。この差は数字以上に日常で感じる。
⑥ 🔧 初期品質・リコールの多さ——「ベータテスト参加者」になったオーナーの怒り
❌ 後悔ポイント:リコール・サービスキャンペーンの多さ
- ❌ 発売から2年間で複数回のリコール・サービスキャンペーンが実施された
- ❌ 対象はATの制御プログラム・ブレーキシステム・センサー類など多岐にわたる
- ⚠️ マツダは迅速に対応しており、現在の主要問題は解消済みとされている
あるオーナーは「2年乗って、何度もリコールのハガキが来た。ベータテストに参加した気分だった」と表現している。
これは後悔の中でも特に感情的なダメージが大きい部類だ。
高い金を出して買った車が「未完成品だった」という体験は、品質改善後も心理的な傷として残る。2024年式以降はこれらの問題が大幅に改善されているが、初期オーナーの体験は消えない。
⑦ 📉 リセールバリューの低さ——マツダブランドの宿命的課題
❌ 後悔ポイント:中古市場での価値下落
- ❌ マツダ車全般にリセールバリューが低めという市場評価がある
- ❌ CX-60は初期の品質問題がイメージに影響しており、中古相場が価格の割に下落しやすい
- ❌ 同価格帯のBMW・レクサスと比較すると、3〜5年後の残価率の差は顕著になる傾向がある
「500万円出したのに、3年後の下取りがこの額か」という後悔は、CX-60の購入検討時に見落とされやすい論点だ。
残価率を重視するなら、同価格帯のレクサスRX・BMW X3の方が長期保有コストで有利になる可能性が高い。
この現実は、購入前に必ず試算しておくべきだ。
「リセールで損をするのが分かっていても、それでも乗りたいと思えるか。そこが問いだ。FD3Sのオーバーホールに金をつぎ込んだ俺が言うのも何だが、CX-60はその問いに正直に向き合ってから買う車だと思う。」
— 田中誠二
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😔 田中誠二がみんカラ・価格.comのオーナー声から読み解く——CX-60の「本当の評価軸」
※以下はみんカラ・価格.com等のオーナー投稿を田中誠二が分析・引用したものです。
参考:みんカラ・価格.com
CX-60については試乗(レンタカー・約120km)の経験があるが、それだけでは拾いきれない「長期所有の実態」を確認するため、みんカラとカービューのオーナーレビューを50件近く読み込んだ。
見えてきたのは、「最高だ」と「後悔した」という評価が混在しているのではなく、評価が年式と使い方でほぼきれいに分かれているという構造だった。
⚠️ ①初期型ユーザーの「ベータテスト感」——リコール・AT問題の実態
価格.comの掲示板を読んでいると、初期型オーナーの怒りのトーンが他の車種と明らかに違う。
あるオーナーは「半年で欧州車に乗り換えた」と書いていた。
「リプロとリコールを何回繰り返しても、年次改良版と同等にはならないそうです。だとすると初期型のゴールはどこなのでしょうか」——
この一言に、初期型オーナーの怒りと諦めが凝縮されている。
みんカラでも「ミッション付近からのメカノイズ」「低速走行時の変速感が少々機械的なギクシャク感」「路面段差などの突き上げ感」という投稿が繰り返し出てくる。
自分がレンタカーで走った時もATの応答には「人間に合わせる意志」の薄さを感じた——
MT免許保持者がアクセルワークを意識しないと、低速域でリズムが崩れる場面があった。
2年乗り込んだオーナーが「丁寧なアクセル操作を心がけるようになると非常に滑らかに走れる」と書いているのも、この感覚に重なる。
「中古でCX-60を狙うなら、年式の確認は絶対条件だ。2022〜2023年式の安い玉には、それなりの理由がある。価格だけで飛びつくと、初期型オーナーの怒りを追体験することになる。」
— 田中誠二
⚠️ ②「荒れた路面での対策はまだ改善余地がある」——乗り心地問題の現在地
みんカラを読んでいると、乗り心地への評価は「年次改良後でも完全には解消していない」という温度感が正確なようだ。
カービューのレビューには「マイナーチェンジ後の車両のため乗り心地は改善されつつも、荒れた路面での対策はまだ改善余地があるかもしれない」という投稿があり、これは自分の実感とも一致する。
宮ヶ瀬方面の荒れた脇道で感じた「車体ごと路面を受け止める」ような動きは、改良後モデルでも残っている性格だ——
それがこの車の「走りの文法」であることは、長期オーナーも認識している。
みんカラで「足固問題はFRモデルだから、バウンスに集約した設定」と整理しているオーナーの言葉は的を射ていると思う。
ワインディングに持ち込めば「この足回りだからこそ軽快さが生まれる」という体験に変わる——これは120kmの試乗で自分も確認した。問題はその「本領」が発揮される場面が、多摩の日常道路では少ないという話だ。
「ヤリスクロスに乗り換える前にこのあたりを散々調べた。硬い足回りが不満なオーナーと、それが気持ちいいというオーナーで完全に意見が割れているのはCX-60の特徴だ。どちらが正しいかではなく、自分が何を日常とするかで答えが決まる。」
— 田中誠二
✅ ③「直6でカバーです(笑)」——それでも乗り続けるオーナーの論理
みんカラで何度も目に止まった言葉がある。
「各種異音、トランクの開閉の安っぽい音、ドアも、シートが固い——これら不満も6気筒でカバーです(笑)」という投稿だ。
笑いで括っているが、これはこの車のオーナー心理を一言で表している。不満を把握した上で、それでも乗り続けている——その理由が直6ディーゼルであり、ワインディングでの走りであり、内装の世界観だ。
「ロールを抑えられたハンドリング、ワインディングでの軽快さ」を挙げるオーナーは複数確認できた。
自分が中央道と宮ヶ瀬周辺で感じたことと完全に一致する——「街乗りは修行だが、走りに持ち込んだ時の報酬が本物」という評価構造だ。
正直、この車に長く乗っているオーナーは「使い方の割り切り」ができている人たちだと読んだ。
「SUVが苦手な人間が言うのも変だが、これは確かに『走りで許せる』車だ。ただその許せる体験をするために、週に何回峠に行けるかを自問してから買わないと、不満ばかりが先に立つ。」
— 田中誠二
📊 田中がみんカラ・価格.com分析で見えた3つの傾向
- 📌 初期型と年次改良後でほぼ別の車——年式による評価の分断は他の車種より顕著。中古購入時は年式確認が必須
- 📌 乗り心地の「硬さ」は改善後も残る設計上の特性——それがワインディングでの美点でもある。日常道路が荒れているか否かで評価が変わる
- 📌 長期オーナーほど「使い方の割り切り」ができている——不満を知った上で乗り続ける人と、早期に手放す人の違いは「週末に走れるか否か」にほぼ集約される
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📖 田中誠二の試乗記——「マツダ、とんでもない怪物を作ったな」
田中誠二|40代・東京都多摩エリア在住
所有・試乗歴20年以上/15台以上:RX-7 FD3S(エンジンOH経験)、Z33フェアレディZ(2台・約7年)、レヴォーグVM型(5年)、CX-5 XD Proactive ディーゼル試乗(多摩エリアディーラー)、BMW 116i/118i 試乗 ほか
📌 今回の取材:タイムズカー八王子駅南口店にてCX-60 XD-HYBRID(3.3Lディーゼルハイブリッド)を12時間レンタル。野猿街道〜津久井湖〜宮ヶ瀬ダム周辺ワインディング〜中央道(相模湖IC〜八王子IC)、走行距離約120km。妻同乗。
🏢 子安町の路地で見た「鼻先の長さ」——第一印象は「怪物」の一言
タイムズカーの八王子駅南口店を出て、子安町の路地に入った瞬間だった。
CX-60のボンネットが、視界の中で思った以上に前に突き出ている。
カタログでも「ロングノーズ」だとは分かっていた。でも実物は別物だ。FRプラットフォームの必然が生み出したこのプロポーションは、日本のSUVの文法から完全に外れている。
「マツダ、本気でやりすぎたな」——それが最初の一言だった。
運転席に座ると、センターコンソールの立派なステッチに目が止まった。右腕と左腕の距離が、いつもより遠い。ヤリスクロスのコクピットに慣れた体には、「別の部屋に座っている」ような広さだった。
🛣️ 八王子バイパスの合流——直6ディーゼルの「本物のトルク」
国道16号(八王子バイパス)の合流でアクセルを半分踏んだ。
「グオォォン」という、直6特有のシルキーな咆哮。巨大な車体が、軽々と空気を切り裂いて押し出された。
「あ、このトルクの厚みこそが高級車だ」と、体で理解した瞬間だった。
CX-5のXDディーゼルも「十分すぎる」と思っていた。だがCX-60の直6はその上をいく。エンジンの格というものが、音と振動で伝わってくる。
中央道(相模湖IC〜八王子IC)を走った時も同じだった。時速100km巡航でエンジンは低回転のまま、「どこまでも走って行けそうな余裕」がある。ヤリスクロスのモーターとは、根本的に別の乗り物だ。
⚠️ 北野街道の荒れたアスファルト——「揺れ」の正体
問題は北野街道に入ってからだった。
時速40km前後。荒れたアスファルト。車体が左右に「ゆさゆさ」と揺すられる感覚が来た。
足回りが突っ張るような、路面の不整を正直に拾う硬さ。ヤリスクロスが軽快にいなしていた継ぎ目を、CX-60は「重厚な車体ごと受け止める」ような動きをする。
「これが『欧州の高速道路向けセッティング』か」と得心した。悪いわけじゃない。ただ、多摩の日常道で毎日乗るには、覚悟がいる足回りだ。
宮ヶ瀬ダム周辺の荒れた脇道では、逆にボディの剛性感に惚れた。大きな段差を越える時、ミシリとも言わない車体の強さがある。FRプラットフォームの本気を感じた瞬間だった。
🛒 堀之内のオーケー駐車場——「ボンネットの先が見えない」
京王堀之内駅前のオーケーに寄った。スロープを上がる際、ボンネットの先端がどこにあるか、まったく分からない。
360度モニターに頼り切りになった。
妻が助手席でセンターコンソールのステッチを撫でながら言った。
「……ねえ誠二、この車の中身、外車みたいね。でも、なんか運転席との距離が遠くて、別の部屋にいるみたいで少し寂しいわ。」
「サイズからくる距離感を、寂しさとして感じる」——さすが妻らしい評価だと思った。
俺の評価はシンプルだ。八王子の古いコインパーキングや、裏道のクランクを日常的に通るには、全幅1,890mmは「攻めすぎたサイズ」だった。
ディーラーの駐車場で一本吸いながら考えた。走りは本物だ。内装は国産離れしている。エンジンは間違いなく最高峰だ。
でも「自分の毎日に、この車が必要か」という問いに対する答えは——正直、出なかった。
「欲しい」と「必要」は全然違う。CX-60はその区別を、120kmの走行で俺に突きつけた車だった。
🔗 ちなみに、カーリースの「不公平」について別記事を書いた
- 🚗 試乗のため、俺自身も長年カーリースを契約してきた当事者
- 😟 月の走行距離が200km〜2,000kmまで、月ごとの差が激しい使い方
- 💥 「乗ってない月も満額引き落とし」の違和感が、ずっと引っかかっていた
- 💡 その違和感を一本の記事にまとめた
ここまで車種の話をしてきたが、正直なところ「車の持ち方」そのものについて、もう少し書いておきたいことがある。
俺は試乗記事を書くために、これまでカーリースとレンタカーを何度も契約してきた当事者だ。
その中でずっと引っかかっていたのが、カーリースの「走行距離制限」の不公平さだった。
走りすぎたらペナルティ。でも、走らなかった月の料金は1円も下がらない。
ある月、仕事が立て込んで車にほとんど乗れなかったことがあった。
それでも月額は、きっちり満額引き落とされた。
契約書通りなのはわかっている。でもこれ、正直、おかしくないか?
俺はどうにも納得できなかった。
レンタカーなら「使った分だけ」が当たり前なのに、リースになると突然「使わなくても満額」になる。
在宅ワーク中心の人・セカンドカーとして使っている人・週末しか乗らない人は、気づかないうちに「使っていない分」を満額で払い続けている。
この違和感を一本の記事にまとめた。車の持ち方を考える材料になると思う。
💡 田中が書いた別記事はこちら
🌟 それでもCX-60を選ぶべき5つの魅力
後悔の声が多いCX-60だが、2年以上乗り続けているオーナーが一定数いることも事実だ。
「手放せない理由」を正直に書いておく。
① 🔥 直6ディーゼルのトルク——同価格帯で他に選択肢がない
✅ 直6ディーゼルが生み出す唯一無二の走り
- ✅ 3.3L直列6気筒ディーゼル(XD系):最高出力231ps・最大トルク550Nm
- ✅ 直6特有のシルキーな回転フィール。V6・4気筒では代替できない「音の格」がある
- ✅ 燃料は軽油。満タン(58L)で実走行1,000km近く走れる経済性と性能の両立
「ディーゼル直6FRというどのメーカーも絶対に新規開発しないカテゴリーの車をマツダが作ってくれている」——これは多くのCX-60オーナーが共感する一文だ。
500万円前後でこのエンジンを体験できる車は、世界中を見渡しても現時点ではCX-60しかない。この一点だけで、CX-60を選ぶ理由として成立する。
② 🏠 内装の質感——「国産車離れ」は本物
✅ 運転するたびに味が出る内装
- ✅ Premium Modernグレード:メープルウッドの本木目+日本の美を意識したファブリック素材
- ✅ センターコンソールの本革ステッチ、ドアトリムの素材感——「乗るたびに噛み締める空間」という表現が的を射ている
- ✅ 妻が「飛行機のファーストクラスみたい」と言った内装のアンビエントライトは、夜間の演出として国産SUVの中で頭ひとつ抜けている
細部のチープさを指摘するオーナーもいる。それは事実だ。
ただ、ドアを開けた瞬間の「空気感」の違いは、レクサスNXやハリアーとも異なる独自の世界観がある。内装の質感で選ぶなら、CX-60は同価格帯の国産SUVの中で最も個性的な選択肢だ。
「助手席の妻が『外車みたい』と言った時、『そうなんだよ、それがこの車の正体なんだ』と思った。国産車の文法で評価しようとするから違和感が出る。ドイツ車的な所有感を500万円で手に入れる選択肢として見れば、この内装は確かに本物だ。」
— 田中誠二
③ ⛽ 燃費の良さ——「軽油で1,000km」の経済性
✅ ディーゼルの燃費性能
- ✅ XD-HYBRID(3.3Lディーゼルハイブリッド)カタログ燃費:21.0km/L(WLTCモード)
- ✅ 実燃費は街乗り中心で18km/L前後という報告が多い。カタログ値との乖離が小さい
- ✅ 軽油価格は2026年5月時点で約150円/L前後。満タン(58L)約8,700円で1,000km近く走れる計算
500万円超のSUVでこの燃費性能は、維持費という観点で見ると実は優秀な部類だ。
ガソリンSUV(BMW X3・レクサスRXなど)と5年間の燃料費を比較すると、年間1.5万km走行した場合、燃料費だけで年間10〜15万円前後の差が出る試算になる。リセールで損をする部分を、燃費で一定程度回収できる側面がある。
④ 🛣️ 高速・ワインディングの走行性能——「SUVの限界を超えた走り」
✅ FRプラットフォームが生む走りの質感
- ✅ FRベースのAWD:リア駆動の自然なコーナリング感覚をSUVで体験できる
- ✅ 宮ヶ瀬ダム周辺のワインディングでのボディ剛性感——「ミシリとも言わない」車体の強さ
- ✅ 中央道での矢のような直進安定性。時速100kmでも「60kmで流しているような余裕」がある
「SUVとFRの悪いところ寄せ集め」という厳しい評価もある。それも一面の真実だ。
ただ「かつてスポーツカーに乗っていたが家庭の事情でファミリーカーが必要になった人」にとって、CX-60は最も現実的な妥協点になり得る。走りの質感をSUVで諦めたくない人への回答として、この車は明確な存在感を持っている。
⑤ 🎨 デザイン——「飽きない美しさ」
✅ 魂動デザインの完成形
- ✅ FRプロポーションが生む長いボンネット——横から見た時のシルエットは現行国産SUVの中で唯一無二
- ✅ 「ギラギラとした高級感、でもオラつかない存在感」——この表現に共感するオーナーが多い
- ✅ 見るたびに新しい発見がある、とオーナーが表現する奥深さがある
「ダサい」という評価もある。ただそれは、日本のSUVの「丸くまとまった正解」とは別の文法で設計されているからだ。
賛否が割れるデザインは、それだけ個性が強い証拠でもある。10年後に「古臭い」と感じるか「色褪せない」と感じるか——それが買う前に自問すべき問いだ。
💡 CX-90との違いが気になる方はこちら
📊 CX-60 vs 競合車種——比較表
CX-60を検討しているなら、最低でも以下の4車種とは比較しておくべきだ。
| 車種 | 価格帯(税込) | 燃費(WLTC) | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| マツダ CX-60 XD-HYBRID |
約470〜630万円 | 21.0km/L(軽油) | 直6ディーゼル・FRプラットフォーム・唯一無二の走り | 走りと内装の質感・所有感を最優先する人 |
| マツダ CX-5 XD Lパッケージ |
約350〜420万円 | 17.8km/L(軽油) | 取り回しの良さ・質感と価格のバランス・信頼の実績 | マツダのディーゼルが好きで、日常使いも重視する人 |
| レクサス RX 350h |
約640〜800万円 | 18.3km/L | ブランド価値・リセール・乗り心地のバランス | リセールと快適性を重視・ブランドに納得できる人 |
| BMW X3 xDrive20d |
約730〜850万円 | 15.8km/L(軽油) | 走行質感・静粛性・内外装の仕上げ精度 | 走りと質感の両立・価格差を許容できる人 |
| ボルボ XC60 B5 AWD |
約680〜810万円 | 15.1km/L | 安全性能・乗り心地の上質さ・スカンジナビアデザイン | 後席快適性・安全装備・長距離快適性を重視する人 |
📌 田中の比較まとめ
- 📌 直6ディーゼルの走りと所有感ならCX-60以外に選択肢がない——これは事実
- 📌 リセール・乗り心地・ブランド認知を重視するならレクサスRXが安牌
- 📌 走行質感の仕上げ精度ではBMW X3が上。ただしCX-60より200〜250万円高い
- 📌 後席快適性と安全性を最優先するならボルボXC60が最も穏当な選択
- 📌 日常使いとコスパのバランスを重視するなら、CX-5に留まる判断も十分合理的
「BMW X3と並べると、CX-60の価格設定の『野心』がよく分かる。走りで張り合おうとしている。でも200万円以上安い。この差をどう見るかで、CX-60への評価が決まる気がする。俺は多摩の日常でBMW X3が必要かと言われると、正直そこまでではない——と思っているが。」
— 田中誠二
💰 CX-60の維持費シミュレーション
「500万円以上出したあとの維持費」を、購入前に計算している人は意外と少ない。
ここではXD-HYBRID(3.3Lディーゼル・AWD)を年間1.5万km走行する想定で試算する。
| 費目 | 年間費用(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 自動車税 | 約57,000円 | 3.3L排気量のため税額が高い。CX-5(2.2L)の43,500円と比べ約1.3万円高 |
| 燃料費 | 約107,000円 | 実燃費18km/L・軽油150円/L・年間1.5万kmで試算。ガソリンSUVより年間5〜8万円安い |
| 任意保険 | 約100,000〜140,000円 | 車両保険込み・年齢・等級により変動。500万円超の車体価格は保険料に影響する |
| 車検・整備費 | 約100,000〜150,000円 | 2年に1回の車検費用を年割り換算。ディーゼルエンジンの定期整備費含む |
| タイヤ交換 | 約50,000〜80,000円 | 255/45R20サイズ。国産プレミアムタイヤ換算・4〜5年に1回を年割り換算 |
| 年間合計(目安) | 約414,000〜534,000円 | 月換算:約34,500〜44,500円 |
⚠️ 維持費で見落としがちなポイント
- ⚠️ 自動車税57,000円は3.3L排気量の宿命——CX-5(2.2L・43,500円)より毎年13,500円高い
- ⚠️ タイヤサイズ(255/45R20)が大きく、1本あたりの交換コストが国産コンパクトSUVの1.5〜2倍になる傾向
- 📌 一方、ディーゼル燃料(軽油)の安さは年間5〜8万円のコスト優位性をもたらす。燃費の良さで維持費の重さをある程度カバーできる
※維持費データは2026年5月時点のカタログ値・市場価格をもとにした目安です。個人の使用状況・契約内容により異なります。
✅ CX-60を買うべき人・やめておくべき人【最終結論】
✅ CX-60を今すぐ買うべき人
✅ 以下に2つ以上当てはまるなら「買う」が正解
- ✅ 直6ディーゼルの走りを500万円台で体験したい——同価格帯でこの選択肢は世界中を見渡しても現時点ではCX-60しかない
- ✅ 週末に高速・ワインディングを走る機会が多い——この車の本領は街乗りではなく中高速域にある
- ✅ 内装の質感・所有感を国産SUVの中で最優先している——ドアを開けた瞬間の「別格感」は本物だ
- ✅ 購入するなら2024年式以降の改善済みモデルを選べる——初期の乗り心地・AT問題はほぼ解消されている
- ✅ 主な生活圏が郊外・地方で、広い道・広い駐車場が中心——全幅1,890mmの扱いやすさは環境で大きく変わる
- ✅ リセールより「乗っている期間の満足度」を優先できる——5年以上乗り続ける覚悟があるなら、この車の価値は時間とともに体に染み込む
⏸️ CX-60をやめておくべき人・他車種を検討すべき人
⏸️ 以下に2つ以上当てはまるなら「再検討」が正解
- 📌 後席に大人・子どもを頻繁に乗せる——後席の揺れ・ヘッドクリアランスの問題は構造上のトレードオフで改善されない
- 📌 妻・家族がメインドライバーで、狭い駐車場を日常的に使う——全幅1,890mm・ロングノーズは「日常のストレス」に直結する
- 📌 3〜5年後のリセールを重視している——同価格帯のレクサスRX・BMW X3と比べると残価率で不利になる傾向がある
- 📌 街乗り中心・近距離の日常使いがメイン——この車の真価は高速・ワインディングにある。街乗りだけでは後悔の種を育てやすい
- 📌 「なんとなく良さそう」という印象だけで検討している——CX-60は明確な「自分だけの買う理由」がない人には向かない車だ
判断基準はシンプルだ——「自分がこの車に乗る場面」を具体的に思い浮かべられるかどうか。
中央道を毎週走る。宮ヶ瀬への峠道が好きだ。週末のドライブが人生の楽しみだ——そういう人にとって、CX-60は500万円の価値がある。
スーパーへの買い物・保育園の送迎・近所のコインパーキング——それが日常のメインなら、この車のポテンシャルの大半は眠ったままになる。
❓ よくある質問(FAQ)
Q1. CX-60の乗り心地問題は改善されましたか?
2024年式以降のモデルでは、サスペンションのセッティング変更・リアショックアブソーバーの対策品交換・ATソフトウェアの複数回アップデートが実施されており、発売当初の突き上げ・ギクシャク感は大幅に改善されている。
ただし「完全に解消された」という評価と「荒れた路面ではまだ気になる」という評価が並存しているのが現実だ。試乗は必ず市街地・荒れた道を含むコースで行うこと。
Q2. CX-5とCX-60、どちらを選ぶべきですか?
日常使いの取り回し・後席快適性・コスパを重視するならCX-5が合理的な選択だ。CX-5のXDディーゼルは十分な動力性能を持ち、全幅1,845mmは日本の道路環境に馴染みやすい。
直6の走りと内装の質感・所有感を最優先にできるなら、追加の100〜150万円を払ってCX-60を選ぶ価値がある。「価格差を走りで正当化できるか」が分岐点だ。
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Q3. 中古でCX-60を買う場合、何年式を選ぶべきですか?
2024年式以降を強く推奨する。
2022〜2023年式は初期品質・リコール問題の当事者になるリスクが高く、AT制御・乗り心地の改善前モデルが混在している。中古で安く出回っている2022年式には、それなりの理由がある。
購入前には必ずリコール・サービスキャンペーンの実施履歴をディーラーで確認し、対策品への交換が完了しているかを確かめること。
Q4. CX-60のリセールバリューはどのくらいですか?
マツダ車全般にリセールが低めという市場評価がある傾向で、CX-60も例外ではない。初期品質問題のイメージが中古相場に影響しており、購入後3年での残価率は同価格帯のレクサスRX・BMW X3と比べて低くなる傾向がある。
リセールを重視するなら、購入時点で「この車を5年以上乗り続ける」前提で計画を立てることが重要だ。短期での乗り換えは経済的に厳しい結果になりやすい。
Q5. ミッドサイズSUVで他にどんな選択肢がありますか?
後席快適性と安全性を重視するならボルボXC60、ブランド価値とリセールを重視するならレクサスRX、走りの質感と仕上げ精度を求めるならBMW X3が有力な選択肢だ。
予算を抑えて同じマツダの世界観を楽しみたいなら、CX-5のXDディーゼル上位グレードに留まる判断も十分合理的だ。
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📝 まとめ:CX-60の「後悔」は買う前に防げる
📋 この記事のポイントまとめ
- 🚨 後悔の7大原因:乗り心地の硬さ・AT変速ショック・後席の狭さ・価格の高さ・サイズ問題・初期品質・リセールの低さ
- 🔧 乗り心地・ATの問題は2024年式以降で大幅改善済み。初期モデルの評価のまま判断しないこと
- 🔥 直6ディーゼル・FRプラットフォーム・内装の質感——この3点は500万円台で他に代わりがない本物の魅力
- 💰 年間維持費は約41〜53万円(月3.5〜4.5万円)。自動車税57,000円は覚悟が必要。燃費の良さで一部カバーできる
- ✅ 買うべき人:高速・ワインディング中心・郊外在住・走りと所有感を最優先・2024年式以降を選べる
- ⏸️ やめるべき人:後席頻用・都市部の狭い駐車場・リセール重視・街乗りメイン・「なんとなく良さそう」
- 🎯 田中の結論:「欲しいと思わせるものは確かにある。でも『必要か』と問われると——正直、違う。この問いに自分なりの答えを出せた人だけが、後悔しないCX-60オーナーになれる。」
✅ 後悔しない購入のための3ステップ
- ✅ ステップ1:自分の「主な使用場面」を書き出す——街乗り7割・高速3割なのか、その逆なのか。CX-60の真価が発揮される場面と自分の日常が重なるか確認する
- ✅ ステップ2:試乗は必ず「北野街道レベルの荒れた道」を含めて行う——ディーラーの整備された試乗コースだけでは、この車の「正直な硬さ」は分からない
- ✅ ステップ3:後席に家族を乗せて判断する——運転席の快適さだけで決めると、後席オーナーから不満が出るケースが多い。必ず家族も同乗させた上で判断すること
📚 参考サイト・情報源
本記事の執筆にあたり、以下のサイトを参考にしました。
- 🌐 マツダ CX-60 公式サイト:https://www.mazda.co.jp/cars/cx-60/
- 🌐 みんカラ(オーナーレビュー):https://minkara.carview.co.jp/
- 🌐 価格.com(自動車):https://kakaku.com/kuruma/
- 🌐 カーセンサー:https://www.carsensor.net/
※本記事のデータは、マツダ自動車カタログ値・みんカラ・価格.com等のレビューサイト分析・当サイト独自調査(2026年5月実施)に基づきます。個人差があることをご了承ください。

