シトロエン アミ6は1961年に登場した個性的なフランス車で、逆傾斜リアウィンドウなど独創的なデザインが特徴です。
日本でも根強いファンを持つこのクラシックカーについて、実際のオーナー口コミや体験談や維持費、部品供給状況など、購入検討者に役立つリアルな情報をまとめました。
シトロエン アミ6(AMI6)の口コミと購入ガイド。
シトロエン アミに関するリアルな口コミの紹介を致します。
シトロエン アミ6(AMI6)は、1961年から1970年代後半まで製造された個性的なフランス車です。
日本では一般的に「シトロエン アミ」や単に「アミ」と呼ばれることも多く、独特のデザインと乗り心地で根強いファンを持つクラシックカーです。
この記事では、実際のオーナー体験談や具体的な維持費、現代での使い勝手など、中古車購入を検討する方に役立つ情報をお届けします。
基本情報
シトロエン アミ6は、フランス語で「友達」を意味する「Ami」の名を持ち、大衆車の2CVと高級車のDSの間を埋める「中間層向け」モデルとして1961年に登場しました。
【主な車種展開】
1964年:アミ6 ブレイク(ステーションワゴン)追加
1969年:デザインを一新したアミ8が登場
1973年:排気量を拡大したアミ スーパー追加
【基本スペック】
出力:22馬力
トランスミッション:4速マニュアル
最高速度:約110km/h
燃費:実燃費で約12-15km/L程度
実際の口コミや体験談。具体的な不具合例など。
シトロエンアミ6に関する、口コミや体験談などを下記に紹介をします。
また、参考のためアミ8やアミスーパーの口コミや体験談なども、ご参考に載せています。
Aさん(東京都、アミ6ベルリーヌ 1966年式所有)

「念願のアミ6を3年前に購入しました。最も気に入っているのは、他のどの車にもない独特のデザインと存在感です。特にあの逆傾斜のリアウィンドウは、見る人全てを振り返らせます。ただ、サイドシルの錆には常に悩まされています。購入後、フレーム補強とサイドシル交換に約15万円かかりました。また、キャブレターの調整が難しく、エンジンの調子を最適に保つには定期的なメンテナンスが欠かせません。それでも、このクルマに乗ると俗世間には興味がなくなるほどの魅力があります。2CVと同じエンジンと思われがちですが、圧縮が高く、アクセルの踏み始めは頼りなくても、その後の車速の伸び方はとても気持ちが良いです。ボディの揺れもゆったりしていて、まるでミニDSのような乗り心地を楽しめます。」
Eさん(京都府、アミ6ブレイク 1968年式所有)

「オランダから輸入したアミ6ブレイクを所有しています。1968年式は最も良い年式と言われており、基本的な構造は良好でした。ただ、購入後すぐにエンジンのオイル漏れが発生し、修理の際にピストンリングとシリンダーに傷が見つかったため、シリンダーのホーニングとピストンリングの交換が必要になりました。整備後はオイル上がりの煙も少なくなり、アミとしては十分なパワーを感じられるようになりました。このクルマの最大の魅力は、その時代の優雅さをミニマムに表現している点です。2CVとは全く別の乗り味で、特に車体フロアの状態が良好な個体は価値があります。維持には手間がかかりますが、休日にこの車で走ると必ず注目を集め、同じ趣味の方との出会いも多く、所有する喜びはそれらの苦労を上回ります。」
Cさん。(東京都、アミ6ベルリーヌ 1967年式所有)

「5年前に購入し、主に休日のドライブ用として使っています。最も気に入っているのは、乗り心地の良さと独特の存在感です。ただ、購入後1年で前輪のキングピンに問題が発生し、交換が必要になりました。部品は専門店経由でフランスから取り寄せ、工賃込みで約8万円かかりました。また、雨漏りには常に悩まされています。特にフロントウィンドウのゴムシールからの浸水が多く、定期的な交換が必要です。」
Dさん、。大阪府、アミ8ブレイク 1972年式所有

「週末のみの使用で年間走行距離は約2,000km程度です。最大の問題は電装系のトラブルで、特にウインカーリレーやライトスイッチの接触不良が頻発します。自分で修理できる範囲なので費用はかかりませんが、時間はかかります。また、キャブレターの調整も頻繁に必要で、冬場の始動性は正直良くありません。それでも、このクルマの個性的な走りと見た目は他では得られない魅力があります。」
Eさん。神奈川県、アミスーパー 1974年式所有

「3年前に完全レストア済みの車両を購入しました。購入価格は230万円でしたが、その後も年間約30万円程度のメンテナンス費用がかかっています。特に苦労したのはブレーキ系統で、マスターシリンダーからの液漏れが発生し、部品の入手に2ヶ月かかりました。ただ、休日のカフェやレストランに行くと必ず話題になり、同じ趣味の方との出会いも多く、所有する喜びは費用を上回ります。」
購入・維持にかかる現実的なコストは?
中古のシトロエンアミ6の購入価格や維持費はどれくらいかかるか?
下記にまとめました。
完全レストア済み良好車:180〜250万円
走行可能な状態の車両:80〜150万円
レストアベース車両:30〜80万円
自動車税:約2,500円(小型車扱い)
保険料:約2〜3万円(クラシックカー保険利用時)
車検費用:約10〜15万円(2年ごと)
定期メンテナンス:約5〜10万円/年
予期せぬ修理費:約10〜20万円/年(状態による)
燃料費:約3〜5万円/年(年間2,000km走行の場合)
【実際のオーナーからの声】

「趣味車として考えれば許容範囲ですが、年間30〜50万円の維持費は覚悟しておくべきです。特に突発的な故障に備えた予備費は必須です。」
現在の部品供給状況と修理対応可能な店舗情報。
部品供給の現状は?
- エンジン関連部品:比較的入手しやすい(2CVと共通部品が多い)
- ブレーキ・サスペンション部品:専門店経由で入手可能。
- ボディパネル:入手困難、特に前後フェンダーやドアパネルは希少。
- 内装部品:ほぼ入手不可、中古部品を探すか自作が必要。
- 電装部品:汎用品で代用可能なものもあるが、専用品は入手困難。
主な部品の入手先は?
1.シトロエン専門店JAVEL(東京都品川区):シトロエン専門店JAVEL
クラシックシトロエンの販売整備を行っている専門店です。新旧のシトロエンを扱っており、クラシックモデルの部品調達ルートを持っている可能性があります。
2.原工房(東京都江戸川区):原工房
長年の経験を持つフランス車専門店です。アミ6のような旧車への対応も期待できます。
修理対応が可能な店舗は?
シトロエンAMI6の修理に対応できる信頼性の高い専門店を、関東・関西エリアを中心にご紹介します。
クラシックシトロエンの知識や部品供給ルートを持つ店舗を厳選しました。
新旧のシトロエンを専門に扱い、クラシックモデルの販売・整備・部品供給に豊富な実績があります。
アミ6のような希少車にも対応可能な知識とパーツストックを持っています。
公式サイトでもクラシックシトロエンの整備サービスを明記しており、オーナーからの信頼も厚いです。
公式サイトシトロエン専門店JAVEL
【原工房】
約40年の歴史を持つフランス車専門店で、プジョー・シトロエン・DS・ルノーの整備・修理・車検・板金塗装まで幅広く対応。
クラシックモデルの経験も豊富で、アミ6のような旧車も安心して任せられます。
公式サイト原工房
京都のシトロエン専門店で、新旧問わずクラシックモデルのメンテナンスに対応。
全国の協力工場ネットワークやパーツ供給体制もあり、遠方オーナーにもサポートを提供しています。
アミ6のような希少車の相談も受け付けています。
フランス車専門の整備実績があり、国家資格を持つプロ整備士が対応。
パーツの修理や交換も柔軟に対応し、クラシックシトロエンの修理経験も豊富。
AMI6のような旧車の相談も可能です。
乗り心地や使用感は?
シトロエン アミ6は、クラシックカーとしての魅力と共に、実際の使用感についても独特の特徴を持っています。
以下に、実際の乗り心地や使用感について詳しく紹介を致します。
市街地での使用感
アミ6は市街地走行において意外な実用性を見せます。
コンパクトなボディサイズと小回りの良さから、駐車や狭い道での取り回しは比較的容易です。
みんカラのレビューでも「乗り心地、使い勝手が良く、メンテナンス・維持に特別な配慮も高額出費もなく、普段使いとして非常に重宝している」との声があります。
参考:みんカラ
ただし、当時の車らしくエアコンを搭載していないため、夏場の暑い日の使用は快適とは言えません。
高速道路での走行。
アミ6は最高速度が約110km/hとされており、高速道路でも100km/h程度までなら走行可能です。
しかし、長距離の高速走行は車体への負担が大きく、ドライバーも疲労を感じやすいでしょう。
また、現代の車との速度差が大きいため、常に周囲の交通状況に注意を払う必要があります。
実際のオーナーの声として「アミ6はめっちゃ遅いけど、幸せな気分にしてくれる」という感想があり、速さよりも乗る楽しさを重視する車と言えます。
雨天時の使用。
アミ6の雨天時の使用には注意が必要です。
当時の車両特有の問題として、ワイパーの性能が現代の車に比べて低く、視界確保が難しいことがあります。
また、「アミ6で雨の中を走ればトランクに水は溜まるし、でもそれは古いクルマですので仕方ありません」
というオーナーの声もあり、雨漏りの心配もあるため、本格的な雨の日の使用は避けるのが賢明です。
冬季の使用。
冬季の使用については、暖房性能は当時の車としては意外と良好との評価があります。
しかし、キャブレター式のエンジンを採用しているため、寒冷地での始動性は現代の車に比べて劣ります。
また、除雪された道路で使用される塩化カルシウムによるボディのサビ進行も心配されるため、冬季の使用は限定的にするのが車両保護の観点から望ましいでしょう。
通勤利用の可能性。
アミ6を通勤車として使用することは、週に1〜2回程度であれば可能と考えられます。
しかし、毎日の使用は車両への負担が大きく、トラブルのリスクも高まります。
特に雨天時や真夏・真冬の厳しい気象条件下での使用は避けるべきでしょう。
シトロエン アミ6は、速さや性能だけでは測れない魅力を持つクラシックカーです。
日常使用においては一定の制約がありますが、その独特の乗り味と個性的なデザインは、現代の車では得られない特別な体験を提供してくれます。
中古車としてのシトロエンアミ6の総合評価?
シトロエンアミ6は苦労も多いですが、それを上回る所有満足感があります。
ただし、唯一の車として所有するのではなく、現代車との併用を前提とした趣味車として考えるべきでしょう。
また、ある程度の機械知識と、トラブルを楽しめる心の余裕が必要です。
まとめ。シトロエン アミ6のリアルな口コミについて。
シトロエンアミ6のリアルな口コミから、所有するのに向いている方、避けた方が良い方をまとめました。
【所有をするのに向いている方】
– クラシックカーの個性や歴史的価値を楽しめる方
– ある程度の機械知識があり、自分で簡単な整備ができる方
– トラブルを楽しみに変えられる柔軟な考え方を持つ方
– 経済的な余裕があり、年間30〜50万円の維持費を許容できる方
– 現代車も所有しており、アミを趣味車として楽しめる方
【避けた方が良い人】
– 信頼性の高い移動手段を求める方
– 機械に関する知識や興味が全くない方
– 修理や維持費用に対して予算が限られている方
– エアコンなど現代的な快適装備を重視する方
– トラブルに対して許容度が低い方
シトロエン アミ6は、独創的なデザインと乗り心地の良さで多くのオーナーを魅了する一方、サビや電装系のトラブル、部品入手の困難さなど、クラシックカーならではの課題も抱えています。
年間30〜50万円の維持費を許容でき、機械に関する基礎知識があり、トラブルを楽しみに変えられる方にとっては、かけがえのない喜びをもたらす車と言えるでしょう。
しかし、信頼性の高い移動手段や現代的な快適装備を求める方には向いていません。
「苦労も多いですが、それを上回る所有満足感があります。ただし、唯一の車として所有するのではなく、現代車との併用を前提とした趣味車として考えるべきでしょう」
というオーナーの方々の言葉が、アミ6の本質を最もよく表しています。