輸入車購入ガイド|後悔しない選び方・7つのメリット/デメリット・ブランド別比較も徹底解説 | 後悔しない車選び|購入前に知るべき失敗事例と対策完全ガイド

輸入車購入ガイド|後悔しない選び方・7つのメリット/デメリット・ブランド別比較も徹底解説

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輸入車購入ガイド 輸入車・個性派購入ガイド
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『いつかは輸入車に乗ってみたい』

BMWの走り、ベンツのステータス、MINIのオシャレなデザイン。 輸入車には国産車にない特別な魅力がありますが、「輸入車 購入」と検索すると「故障」「維持費 地獄」「後悔」といった不安な言葉も目に入ります。

特に初めての輸入車を検討するなら、国産車と同じ感覚で買うと確実に失敗します。

この記事は、「輸入車購入ガイド」として、あなたが後悔しないために必要な知識をゼロから解説します。

基礎知識から、初心者におすすめのブランド、賢い買い方、そして最大の懸念点である「維持費」と「故障リスク」の現実的な対策まで網羅。

最後まで読めば、輸入車購入の不安は解消され、失敗しない「軸」が確立されるはずです。

【この記事でわかること】

  • 輸入車購入の7つのメリットと7つのデメリット(維持費・故障リスク・リセール)
  • 初心者におすすめの輸入車ブランド5選(VW・BMW・ベンツ・アウディ・ボルボ)
  • 新車・中古車・認定中古車の違いと失敗しない選び方
  • 年間維持費60〜100万円の内訳と現実的な対策方法
  • 輸入車購入で後悔しないための10のチェックリスト
  • 修理費・保険料・車検費用を抑える3つの実践的なコツ
  • 購入前に知るべき4つのFAQ(維持費・故障率・リセール・ローン審査)
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  1. 輸入車購入の基礎知識
    1. 輸入車の定義
      1. 主要な輸入車ブランド
    2. 国産車の定義
    3. 国産車と輸入車の最大の違い(3点)
      1. ❌【設計思想の違い】
      2. ❌【文化の違い】
      3. ❌【コスト構造の違い】
      4. まとめ表:国産車 vs 輸入車
    4. 輸入車を買うメリット・デメリット
      1. 輸入車購入のメリット
      2. 輸入車購入のデメリット(=後悔の原因)
    5. 輸入車購入で失敗する人の共通点
  2. 輸入車の選び方(ブランド・車種別)
    1. 初心者におすすめの輸入車ブランド5選
      1. 【ドイツ車】1. フォルクスワーゲン(VW)
      2. 【ドイツ車】2. BMW
      3. 【ドイツ車】3. メルセデス・ベンツ
      4. 【ドイツ車】4. アウディ
      5. 【北欧】5. ボルボ
    2. 避けるべき輸入車ブランド・車種
      1. ❌ イタリア車(アルファロメオ、マセラティなど)
      2. ❌ フランス車の一部(シトロエンの旧型ハイドロなど)
      3. ❌ マイナーブランド(日本撤退・再上陸組など)
      4. ❌ 10年落ち以上のフラッグシップモデル
    3. ボディタイプ別おすすめ車種
      1. 【SUV(人気No.1カテゴリ)】
      2. 【コンパクトカー(ハッチバック)】
      3. 【セダン】
    4. 予算別おすすめ車種
      1. 【予算200万円以下(中古車限定)】
      2. 【予算200〜400万円(新車・中古車の選択肢が豊富)】
      3. 【予算400万円以上(新車の選択肢が広がる)】
  3. 輸入車購入の成功例と後悔した実例
    1. 成功例:Aさん(40代・会社員)認定中古車で賢く購入
    2. 後悔例:Bさん(30代・自営業)維持費で後悔
  4. 輸入車の買い方(新車 vs 中古車)
    1. 新車購入のメリット・デメリット
      1. メリット
      2. デメリット
    2. 中古車購入のメリット・デメリット
      1. メリット
      2. デメリット
    3. 認定中古車がおすすめな理由
      1. メリット
      2. デメリット
    4. 並行輸入車の注意点
      1. メリット
      2. デメリット(初心者厳禁)
  5. 輸入車購入の流れ(ステップ解説)
    1. ステップ1:予算と維持費を計算する
    2. ステップ2:ディーラーで試乗する
    3. ステップ3:見積もりを取る
      1. 【円安の影響】
    4. ステップ4:保証・延長保証を確認する
    5. ステップ5:契約・納車
  6. 輸入車の維持費を抑えるコツ
    1. 修理費を抑える方法
      1. ✅ 優良な「専門工場(サブディーラー)」を見つける
      2. ✅ 「OEM部品」や「リビルト品」を活用する
      3. ✅ 簡単なDIYメンテナンス
    2. 保険料を抑える方法
      1. ✅ 車両保険の見直し
      2. ✅ インターネット型保険(一括見積もり)
    3. 車検費用を抑える方法
      1. ✅ ディーラー車検と民間車検の比較
      2. ✅ 「予防整備」と「必須整備」の切り分け
  7. 輸入車購入で後悔しないためのチェックリスト
    1. 購入前の10のチェック項目
  8. 人気輸入車種の詳細ガイド
  9. よくある質問(FAQ)
    1. Q1: 輸入車の維持費は年間いくらかかる?
    2. Q2: 輸入車は本当に故障しやすい?
  10. Q3: 輸入車のローン審査は厳しい?
    1. Q4: 輸入車の下取り(リセールバリュー)は安い?
  11. まとめ:輸入車購入で失敗しないために
    1. 失敗しないための4つのポイント

輸入車購入の基礎知識

まずは、輸入車とは何か、国産車と何が違うのか、そしてなぜ「失敗する人」が後を絶たないのか、基本的な知識から整理していきましょう。

輸入車の定義

「輸入車」とは、文字通り、海外の自動車メーカーによって製造され、日本国内に輸入されて販売される車を指します。

購入方法は2つに分かれます。

✅ 正規ディーラー車: 正規輸入代理店(インポーター)を通じて販売される(初心者向け)

❌ 並行輸入車: それ以外の業者が独自に輸入する(上級者向け・リスク高い)

初心者が検討すべきは、前者の「正規ディーラー車」です。

主要な輸入車ブランド

地域 ブランド
ドイツ ドイツ メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲン(VW)、ポルシェ
イギリス イギリス MINI、ジャガー、ランドローバー
フランス フランス プジョー、シトロエン、ルノー
イタリア イタリア フィアット、アルファロメオ
北欧 スウェーデン ボルボ
アメリカ アメリカ ジープ、テスラ、キャデラック

国産車の定義

これに対し「国産車」は、トヨタ、ホンダ、日産、スズキ、ダイハツ、マツダ、スバルといった日本のメーカーが製造・販売する車です。

ただし、近年はトヨタ車でも海外工場で生産され日本に輸入されるモデルもあり、その境界は曖昧になりつつあります。

国産車と輸入車の最大の違い(3点)

国産車との最大の違いは、「設計思想」「文化」「コスト構造」の3点にあります。

❌【設計思想の違い】

国産車の優先順位: 燃費 → 信頼性 → 実用性

輸入車の優先順位: 高速走行安定性 → 安全性 → 運転の楽しさ

国産車が「燃費」「信頼性」「実用性」を最優先するのに対し、

輸入車(特にドイツ車)は「高速走行安定性」「安全性」「運転の楽しさ」を優先するなど、車づくりの哲学が根本的に異なります。

❌【文化の違い】

欧州の自動車文化: 「車は長く乗り、修理しながら使う」

欧州では「車は長く乗り、修理しながら使う」という文化が根付いています。

そのため、国産車では交換しないような部品(ゴム、ブッシュ類)も定期的に交換する「消耗品」として設計されており、これが維持費の差につながります。

結果: 輸入車は年間維持費が国産車の1.5倍〜2.5倍になる

❌【コスト構造の違い】

部品代が高い理由: 部品を海外から取り寄せるため、部品代や輸送費が上乗せされます。

工賃が高い理由: 整備にも専門知識や専用工具が必要なため、工賃も国産車より高額になります。

まとめ表:国産車 vs 輸入車

項目 国産車 輸入車
設計思想 燃費・信頼性重視 走行性能・安全性重視
乗り方の哲学 3〜5年で乗り換え 長く乗る・修理しながら使う
年間維持費 30〜50万円 60〜100万円
部品代 低い 海外取寄のため高い
工賃 低い 専門知識・工具必須のため高い

輸入車を買うメリット・デメリット

輸入車を購入することは、大きな喜びと、それ相応の覚悟(リスク)を天秤にかける行為です。

そのメリットとデメリットを正確に把握することが、後悔しないための第一歩となります。

輸入車購入のメリット

圧倒的なデザイン性と個性

国産車にはない、洗練されたエクステリアや、遊び心のあるインテリアデザインは、所有する喜びを日々満たしてくれます。

人とは違う個性を表現できます。

高い走行性能と安定性

特にドイツ車に顕著ですが、高速道路での直進安定性や、ワインディングロードでの正確なハンドリング性能は、国産車の同クラスを凌駕することが多いです。

長距離運転でも疲れにくい、強固なボディ剛性も魅力です。

ブランドステータス

メルセデス・ベンツやBMWといった特定のブランドが持つステータス性は、ビジネスシーンや個人の満足感において、代えがたい価値を持つ場合があります。

高い安全性への哲学

欧州(特にボルボやベンツ)は、古くから安全技術の追求に熱心です。

単なる「予防安全機能」だけでなく、万が一の衝突時に乗員を守る「衝突安全性」の設計思想に優れているブランドが多いです。

輸入車購入のデメリット(=後悔の原因)

高額な維持費

国産車の1.5倍〜2.5倍の維持費がかかります。

車検、税金、保険に加え、後述する修理費や消耗品費が非常に高額です。

故障リスクの高さ

国産車の「壊れない」という感覚は通用しません。

品質は向上したとはいえ、センサー類の警告灯点灯や、オイル漏れ、水漏れといった細かなトラブルは、国産車より明らかに発生率が高いです。

高額な修理費用

故障した際、部品代と工賃が国産車の2倍以上になることも珍しくありません。

保証が切れた後の修理費は、年間10〜30万円、あるいはそれ以上を覚悟する必要があります。

低いリセールバリュー

国産の人気SUV(ハリアーなど)と比較し、リセールバリュー(売却時の価値)は低い傾向にあります。

3年で新車価格の40〜60%、5年で30%以下になることも珍しくありません。

購入時の価格下落もコストとして考える必要があります。

ディーラー網の少なさ

特に地方では、正規ディーラーが県内に1〜2店舗しかないことも多く、整備や修理の際に不便を強いられます。

輸入車購入で失敗する人の共通点

では、なぜ多くの人が「輸入車はやめとけ」と言われるような失敗をしてしまうのでしょうか。

その共通点は、憧れが先行し、購入前の「現実的な確認」を怠っている点に集約されます。

維持費をシミュレーションしていない

「憧れのベンツ」を購入したものの、月々のローン返済とは別に、年間の維持費(保険料、税金、ハイオク代)が国産車の倍近くかかることを計算しておらず、家計が破綻するケースです。

故障リスクを軽視している

「最近の輸入車は壊れない」という楽観的な情報だけを信じ、延長保証に加入しなかったり、修理費用のための貯蓄をしていなかったりする人です。

保証が切れた途端に高額な修理費が発生し、手放さざるを得なくなります。

試乗せずにデザインだけで決める

オシャレなデザインに一目惚れし、試乗をせずに契約してしまうケースです。

購入後、硬すぎる乗り心地、狭い後部座席、使いにくいナビゲーションなどに気づき、後悔します。

安すぎる中古車の罠にハマる

5年落ち、10年落ちの高級輸入車(ベンツSクラスやBMW 7シリーズなど)が、100万円台で売られているのを見て、安易に手を出してしまうケースです。

これは「買う時が底値」であり、購入直後から始まる「修理費地獄」によって、購入価格の何倍もの出費を強いられる、最悪の失敗パターンです。

輸入車の選び方(ブランド・車種別)

輸入車と一口に言っても、国やブランドによって特徴は大きく異なります。

初めての輸入車選びで失敗しないためには、「比較的リスクが低い」とされるブランドや、ご自身の予算・ライフスタイルに合った車種を選ぶことが重要です。

初心者におすすめの輸入車ブランド5選

「輸入車に乗りたい。でも故障と維持費が怖い…」

そんな初心者が最初に選ぶべき、比較的トラブルが少なく、国内でも人気が高い(=情報や整備工場が多い)ブランドをご紹介します。

【ドイツ車】1. フォルクスワーゲン(VW)

代表車種: ゴルフ、ポロ

特徴: 質実剛健な作りで、ドイツ車の中では故障が少ない(=国産車に近い感覚で乗れる)と評価されています。

内装の質感も高く、コストパフォーマンスに優れます。

おすすめ度: ★★★★★

【ドイツ車】2. BMW

代表車種: 3シリーズ、X1

特徴: 「駆け抜ける喜び」をスローガンに掲げる、運転の楽しさ(FR=後輪駆動)にこだわるブランドです。

エンジン性能やハンドリングは随一で、車好きを魅了します。

正規ディーラーも多く、アフターサービスの安心感も高いです。

おすすめ度: ★★★★☆

【ドイツ車】3. メルセデス・ベンツ

代表車種: Cクラス、Aクラス

特徴: 世界最古の自動車メーカーとしての圧倒的なブランド力と、最先端の安全技術、そして高級感あふれる内装と快適な乗り心地が魅力です。

Aクラス、Cクラスといったエントリーモデルも充実しています。

おすすめ度: ★★★★★

【ドイツ車】4. アウディ

代表車種: A3、Q2

特徴: VWグループの高級ブランドで、洗練されたデザインと「クワトロ(4WD)」技術による走行安定性が特徴です。

内装の質感(特にスイッチ類の操作感)はドイツ御三家の中でもトップクラスと評されます。

おすすめ度: ★★★★☆

【北欧】5. ボルボ

代表車種: XC40、V40

特徴: 「世界一安全な車」を目指すスウェーデンのブランドです。

北欧家具のような温かみのある内装デザインと、疲れにくいシート、充実した安全装備が魅力で、ファミリー層からの支持が厚いです。

おすすめ度: ★★★★☆

避けるべき輸入車ブランド・車種

逆に、初めての輸入車として購入するには「覚悟」が必要な、リスクが高いブランドや車種も存在します。

これらは、デザインや性能が非常に個性的で魅力的な反面、維持の難易度が格段に上がります。

❌ イタリア車(アルファロメオ、マセラティなど)

「ラテンの血」とも言われる官能的なデザインとエンジン音が魅力ですが、電気系統のマイナートラブルや部品の耐久性に不安を抱えるモデルが多いとされてきました。

整備できる工場も限られます。

❌ フランス車の一部(シトロエンの旧型ハイドロなど)

非常に個性的で素晴らしい乗り心地を持つ反面、独自の機構(例:ハイドロニューマチック・サスペンション)は整備が特殊で、一度壊れると修理費が天文学的になるリスクがあります。

❌ マイナーブランド(日本撤退・再上陸組など)

他の人と被らない魅力はありますが、ディーラー網が極端に少なく、部品の供給体制にも不安が残ります。

売却時のリセールバリューも期待できません。

❌ 10年落ち以上のフラッグシップモデル

前述の「失敗例」の通り、100万円で買えるベンツSクラスやBMW 7シリーズは「時限爆弾」です。

新車時1,500万円の車の修理費は、中古で100万円になっても「1,500万円クラス」のままです。

絶対に手を出してはいけません。

ボディタイプ別おすすめ車種

あなたのライフスタイルに合わせて、ボディタイプから選ぶのも賢明な方法です。

【SUV(人気No.1カテゴリ)】

VW ティグアン: ゴルフベースの優等生SUV。故障が少なく実用的。

BMW X1: BMWらしいキビキビした走りを楽しめる。

ボルボ XC40: オシャレなデザインと高い安全性。

MINI クロスオーバー: デザインは唯一無二。ただし、維持費と故障リスクは要覚悟。

【コンパクトカー(ハッチバック)】

VW ゴルフ: 世界のベンチマーク。迷ったらこれを選べば間違いがない。

MINI 3ドア/5ドア: オシャレさの象徴。走りの楽しさも健在。

ベンツ Aクラス: 内装の先進性と高級感は圧倒的。

【セダン】

BMW 3シリーズ: スポーツセダンの王道。運転好きなら一度は乗るべき。

ベンツ Cクラス: 「小さなSクラス」とも呼ばれる高級感と快適性。

予算別おすすめ車種

現実的な「予算」から絞り込むのも重要です。

ここでは「車両価格」での目安をご紹介します。

予算 新車・中古 おすすめ車種 年間維持費 リスク
200万円以下 中古車限定 VW ゴルフ、VW ポロ、MINI(3〜5年落ち) 60〜80万円 ハイリスク
200〜400万円 新車・中古 BMW 3、ベンツ C、アウディ A3、ボルボ V40 70〜90万円 中リスク
400万円以上 新車 VW ゴルフ、BMW 1、ベンツ A、MINI クロスオーバー 80〜100万円 低リスク

【予算200万円以下(中古車限定)】

この予算で輸入車に手を出すのは「ハイリスク」ですが、選ぶなら「VW ゴルフ」「VW ポロ」「MINI」の3〜5年落ち・走行距離5万km以下・正規ディーラーの「認定中古車」が最低ラインです。

【予算200〜400万円(新車・中古車の選択肢が豊富)】

最も現実的で、選択肢が多いボリュームゾーンです。

【予算400万円以上(新車の選択肢が広がる)】

上位モデルの良質な中古車(BMW 5シリーズ、ベンツ Eクラス、ボルボ XC60など)も視野に入ります。

それでは、輸入車購入ガイド記事の第2部と第3部(最終部)を続けて完成させます!

輸入車購入の成功例と後悔した実例

輸入車選びは、情報戦でもあります。

実際に購入したオーナーがどのような点で満足し、どのような点で後悔したのか、リアルな体験談を見ていきましょう。

成功例:Aさん(40代・会社員)認定中古車で賢く購入

ずっとBMW 3シリーズに乗りたかったのですが、新車は500万円以上と手が出ませんでした。

初めての輸入車ということもあり、故障が怖かったので、正規ディーラーの『BMW 認定中古車』に絞って探しました。

結果、新車登録から2年落ち、走行1.5万kmの320i(旧モデル)を、新車価格の約60%にあたる350万円で購入できました。

決め手は『2年間の走行距離無制限保証』が付いていたことです。

案の定、購入から半年後にパワーウィンドウが動かなくなるマイナートラブルがありましたが、保証のおかげで無償修理できました。

新車時の大きな値下がりを回避でき、かつ保証でリスクも抑えられたので、最高の買い物ができたと満足しています。

後悔例:Bさん(30代・自営業)維持費で後悔

デザインが気に入り、中古で5年落ちのプジョー 3008を180万円で購入しました。

購入費用が安かったので喜んでいたのですが、維持費の高さに驚愕しました。

まず、任意保険が前の国産車より年間4万円も高くなりました。

半年後のオイル交換は、ディーラーで2万円。

そして、購入から1年後の車検では、タイミングベルトやウォーターポンプの交換時期が近いと指摘され、見積もりが45万円になりました。

結局、修理は諦めて売却しましたが、買取価格はたったの80万円。

1年で100万円以上を失った計算です。

安い中古輸入車には、それなりの理由があると痛感しました。

輸入車の買い方(新車 vs 中古車)

AさんとBさんの実例のように、輸入車は「買い方」一つで、その後の満足度が天国と地獄ほど変わります。

新車、中古車、そして「認定中古車」のメリット・デメリットを正確に理解しましょう。

新車購入のメリット・デメリット

メリット

手厚いメーカー保証

通常3年間(走行距離無制限など)の手厚い保証が付帯します。

この期間内は、故障しても修理費の心配がほぼ不要です。

カスタマイズの自由度

ボディカラー、内装、オプションを自由に組み合わせ、自分だけの一台をオーダーできます。

最新モデルに乗れる

最先端の安全技術やインフォテインメントシステムを享受できます。

清潔さと安心感

誰も乗っていない新車に乗るという満足感があります。

デメリット

価格が最も高い

当然ながら、購入費用は最も高額になります。

リセールバリューの下落幅が最大

購入した瞬間から価値は下がり始め、特に最初の3年間での値下がり幅(資産価値の損失)が最も大きいです。

納期が長い

オーダーメイドの場合、本国(ドイツなど)で生産・輸送されるため、納車まで半年〜1年かかることも珍しくありません。

2025年現在、円安の影響で車両価格自体も高騰傾向にあります。

中古車購入のメリット・デメリット

メリット

価格が安い

最大のメリットです。

新車価格の半額以下で、憧れの上位モデルに乗れる可能性もあります。

納期が速い

現物(在庫)があるため、契約から数週間で納車が可能です。

デメリット

故障リスクが最大

最大のデメリットです。

メーカー保証が切れている車両が多く、購入直後から高額な修理費が発生するリスク(Bさんの後悔例)があります。

車両の状態が不透明

前オーナーのメンテナンス履歴や、事故歴・修復歴が不明瞭な場合があります。

「安かろう悪かろう」の個体を引くリスクが高いです。

保証が薄い

販売店独自の短期保証(例:3ヶ月・3,000km)しか付かないことが多く、何の保証もない「現状販売」も存在します。

選択肢が限られる

色やオプションは、在庫車の中から選ぶしかありません。

認定中古車がおすすめな理由

「新車は高すぎる。でも、中古車は故障が怖い…」

そんな初心者のジレンマを解決するのが、「メーカー認定中古車」(Certified Pre-Owned)です。

これは、正規ディーラーが自社の基準で厳しく点検・整備し、メーカーの保証を付けて販売する中古車のことです。

Aさんの成功例のように、新車と中古車の「良いとこ取り」をした選択肢と言えます。

メリット

メーカー保証付き

通常1年〜2年間の走行距離無制限保証が付帯します。

中古車でありながら、故障リスクを最小限に抑えられます。

品質の担保

各メーカーが定める100項目以上の点検・整備が実施されており、粗悪な車両を掴むリスクがありません。

新車より安い

価格は、新車時の70%〜80%程度(1〜3年落ち)が相場で、新車購入時の「最大の値下がり」を回避できます。

デメリット

価格が一般の中古車より高い

保証や整備のコストが上乗せされるため、カーセンサーなどで売られている一般の中古車(保証なし)より数十万円高くなります。

選択肢が新車ほど自由ではない

在庫の中から選ぶ必要があります。

初めての輸入車購入で失敗したくないのであれば、予算を少し上げてでも「認定中古車」を選ぶことを強く推奨します。

並行輸入車の注意点

「並行輸入車」とは、正規ディーラー(インポーター)以外の業者が、海外で販売されている車を独自に買い付けて日本で販売する車です。

メリット

✅ 日本未発売のモデル(例:左ハンドル、ハイパフォーマンス仕様)が手に入る

✅ 正規ディーラー車より安く買える場合がある

デメリット(初心者厳禁)

正規ディーラーの保証が受けられない

最大のリスクです。

故障してもディーラーでの修理を断られたり、高額な費用を請求されたりします。

日本の保安基準に適合させるための改造費がかかる

リコール情報の対象外となる

整備できる工場が極端に限られる

並行輸入車は、よほど強いこだわりと、整備を任せられる専門ショップとの繋がりがある上級者向けの選択肢です。

初心者は絶対に手を出してはいけません。

輸入車購入の流れ(ステップ解説)

では、実際に輸入車を購入する際は、どのような流れで進めれば良いのでしょうか。

国産車と基本は同じですが、特に注意すべき「輸入車ならでは」のポイントを解説します。

ステップ1:予算と維持費を計算する

最も重要なステップです。

「車両本体価格」だけでなく、「諸費用(税金、登録料など)」と、購入後の「年間維持費」まで含めた「総予算」を確定させます。

項目 金額
車両価格(例) 400万円
諸費用(車両価格の5〜10%) 20〜40万円
購入後の年間維持費(目安) 60〜100万円
故障修理積立金(特に保証切れの場合) 年間10〜30万円
「ローンで月5万円払えるから大丈夫」ではなく、「月5万円のローン + 月5万円の維持費・積立金 = 月10万円」の支出に耐えられるかをシミュレーションしてください。

2025年現在は、円安の影響で新車価格が軒並み上昇傾向にあるため、予算は厳しめに設定する必要があります。

ステップ2:ディーラーで試乗する

予算が決まったら、候補車を絞り込み、正規ディーラーへ試乗に行きます。

輸入車ディーラーは敷居が高く感じられるかもしれませんが、臆する必要はありません。

必ず試乗する

「見るだけ」は厳禁です。

デザインが良くても、乗り心地や視界が自分に合わないことは多々あります。

【チェックポイント】

乗り心地: 段差や荒れた路面での突き上げ感は許容範囲か

視界: Aピラーの死角、後方視界は問題ないか

荷室: 実際にベビーカーや荷物が積めるか(メジャー持参も有効)

操作系: ナビやエアコンの操作方法は直感的か(輸入車はクセが強いことが多い)

サイズ感: 自宅の駐車場や、よく通る狭い道で運転できそうか

ステップ3:見積もりを取る

試乗して気に入ったら、見積もりを取得します。

複数ディーラーで相見積もり

輸入車は、同じブランドでも経営する法人が異なるディーラー(例:A社が運営するBMWと、B社が運営するBMW)があります。

複数のディーラーで見積もりを取り、「A社では○○円だった」と交渉するのが値引きの基本です。

【値引き交渉のコツ】

✅ 輸入車は、国産車ほど大幅な値引きは期待できません(特に人気モデル)

✅ 値引き目標は車両本体価格の3〜5%程度が目安です

✅ 決算期(3月、9月)や月末は、ノルマ達成のために交渉が通りやすくなる傾向があります

✅ オプション(コーティング、ナビなど)からの値引きや、下取り価格の上乗せといった「総額」での交渉が現実的です

【円安の影響】

2025年現在、円安で輸入コストが上がっているため、ディーラー側も値引きには慎重になっています。

過度な交渉は逆効果になることもあります。

ステップ4:保証・延長保証を確認する

契約前の最終確認として、保証内容を徹底的にチェックします。

新車保証

通常3年間の保証内容(どこまでが無償修理の対象か)を確認します。

延長保証(最重要)

4年目、5年目まで延長するための費用(例:2年延長で15万円など)を確認し、必ず見積もりに含めてもらいます。

この費用をケチると、将来的にBさん(後悔例)のようになりかねません。

認定中古車保証

保証期間(1年か2年か)と、保証対象外の項目(消耗品など)を確認します。

有料でさらに延長できる場合もあるため、合わせて確認してください。

ステップ5:契約・納車

すべての条件に納得したら、契約書にサインします。

契約書の確認

見積もり通りの金額か、不要なオプションが勝手に追加されていないか、隅々まで確認します。

納期

新車(特にオーダーした場合)は、納車まで半年〜1年かかることを覚悟します。

納車時のチェック

納車されたら、傷や汚れがないか、注文したオプションがすべて装着されているか、その場で担当者と入念にチェックします。

輸入車の維持費を抑えるコツ

輸入車オーナーの最大の悩みである「維持費」。

正規ディーラーの言われるがままでは、際限なく費用がかかってしまいます。

保証期間が終了した後、維持費を賢く抑えるための3つのコツをご紹介します。

修理費を抑える方法

✅ 優良な「専門工場(サブディーラー)」を見つける

正規ディーラーは工賃も部品代も「定価」で最も高額です。

街中には、特定のブランド(例:BMW専門、フランス車専門)に精通した、優良な整備工場が存在します。

こうした工場は、ディーラーより安い工賃で、同等以上の整備を提供してくれることがあります。

✅ 「OEM部品」や「リビルト品」を活用する

正規ディーラーの「純正部品」は高額です。

「OEM部品」とは、メーカーに部品を供給している工場が、メーカーのロゴなしで販売している同品質の部品のことで、純正品の6〜8割程度の価格で入手できます。

「リビルト品」とは、中古部品を分解・洗浄・修理した再生部品で、新品の半額以下で済む場合もあります。

専門工場は、こうした部品を活用して修理費を抑えるノウハウを持っています。

✅ 簡単なDIYメンテナンス

ワイパーブレードやエアコンフィルターの交換など、簡単な作業はDIY(自分で行う)ことで、工賃(数千円)を節約できます。

保険料を抑える方法

✅ 車両保険の見直し

任意保険料の中で最も高額なのが「車両保険」です。

新車時はフルカバーが必要ですが、5年目以降など、車の時価額が下がってきたら、補償範囲を限定する(例:「エコノミー型」に変更、免責金額を設定する)ことで、保険料を年間数万円単位で節約できます。

✅ インターネット型保険(一括見積もり)

代理店型(ディーラーで加入)の保険は、手数料が上乗せされており割高です。

インターネット型の自動車保険(ソニー損保、SBI損保など)を一括見積もりすることで、同じ補償内容でも年間2〜5万円安くなるケースは珍しくありません。

車検費用を抑える方法

✅ ディーラー車検と民間車検の比較

ディーラー車検は最も高額(15〜25万円)ですが、専用テスターでの診断や、専門知識による予防整備など、安心感が最大のメリットです。

専門工場やフランチャイズ(コバック、ホリデー車検など)での車検は、ディーラーより5〜10万円安く抑えられる可能性があります。

✅ 「予防整備」と「必須整備」の切り分け

ディーラーの見積もりには、「今すぐ交換しないと車検に通らない必須整備」と、「まだ使えるが、念のため交換しておく予防整備」が混在しています。

維持費を抑えるには、専門家(専門工場の整備士)と相談し、予防整備を「次の機会に回す」といった判断をすることも重要です。

輸入車購入で後悔しないためのチェックリスト

初めての輸入車購入で失敗しないために、契約前に以下の10項目を必ずチェックしてください。

一つでも「No」がある場合は、もう一度立ち止まって考える必要があります。

購入前の10のチェック項目

No. チェック項目 確認内容
1 目的の明確化 なぜ国産車ではなく、その輸入車でなければならないのか、理由を説明できるか?
2 維持費の計算 年間維持費(50〜100万円)と修理積立金(年10〜30万円)を計算し、家計は耐えられるか?
3 予算の妥当性 車両価格だけでなく、延長保証やスタッドレスタイヤ代も含めた「総額」で予算を組んでいるか?
4 試乗の実施 必ず試乗したか? 後部座席や荷室も実車で確認したか?
5 買い方の検討 新車、認定中古車、一般中古車のメリット・デメリットを理解し、自分に最適な買い方を選んだか?
6 故障リスクの認識 「輸入車は(国産車より)壊れやすい」という事実を認識し、延長保証などで対策を講じているか?
7 ディーラーの所在地 自宅から正規ディーラーまでの距離は許容範囲か? 整備で不便を感じないか?
8 リセールの覚悟 3年後、5年後に、国産車より大幅に価値が下がることを覚悟しているか?
9 家族の同意 高額な維持費や故障リスクについて、家族(配偶者)の理解と同意を得ているか?
10 競合比較 国産車や、他の輸入車ブランドと客観的に比較検討したか?

人気輸入車種の詳細ガイド

この「輸入車購入ガイド」では、輸入車の全体像を解説しました。

さらに詳しい「車種ごと」の具体的な後悔ポイントや対策については、以下の詳細記事で徹底的に解説しています。

気になる車種があれば、ぜひ合わせてお読みください。

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よくある質問(FAQ)

最後に、輸入車購入に関するよくある質問(FAQ)にお答えします。

Q1: 輸入車の維持費は年間いくらかかる?

A: 車種や年式、走行距離によりますが、国産車の1.5倍〜2.5倍が目安です。

国産コンパクトカーが年間30〜40万円程度なのに対し、輸入車(BMW 3シリーズやベンツ Cクラスなど)は年間60〜100万円(修理費積立含む)を見込むのが現実的です。

内訳は、自動車税、保険料、車検代、ハイオクガソリン代、そして高額な消耗品費・修理費です。

Q2: 輸入車は本当に故障しやすい?

A: はい、残念ながら「国産車と比較すると、マイナートラブルの発生率は高い」と言わざるを得ません。

特に、新車保証が切れる3年目以降、5年目以降に、センサー類の警告灯点灯、オイル漏れ、水漏れ、パワーウィンドウの故障といったトラブルが発生するリスクが高まります。

「全く壊れない」個体もあれば、「ハズレ」を引いて修理地獄になる個体もあります。

この「当たり外れのリスク」が国産車より大きいのが実情です。

Q3: 輸入車のローン審査は厳しい?

A: 国産車と変わりません。

正規ディーラーで新車や認定中古車を購入する場合、信販会社(ジャックス、オリコなど)や、メーカー独自のファイナンス(BMWファイナンスなど)を利用します。

ただ、審査基準が特別厳しいということはありません。

年収や勤続年数など、一般的なローンの審査基準を満たしていれば問題なく通過できます。

ただし、「維持費」が払えるかどうかまでは審査してくれないので、ローンが通っても維持できなくなるリスクは自己責任となります。

Q4: 輸入車の下取り(リセールバリュー)は安い?

A: はい、一部の限定車や希少車を除き、国産車の人気車種(ハリアー、アルファードなど)と比較すると、リセールバリューは著しく低いです。

3年で新車価格の50%前後、5年で30%前後になることも覚悟しておく必要があります。

「高く売れない」ことを前提に、購入時のコスト(値下がり幅)を計算しておくことが、後悔しないためのコツです。

まとめ:輸入車購入で失敗しないために

輸入車は、国産車にはない魅力的なデザイン、走行性能、ステータスを与えてくれる、素晴らしい「趣味」の道具です。

しかし、それは「実用品」である国産車とは異なり、維持するためには相応の「コスト」と「覚悟」が求められます。

失敗しないための4つのポイント

1. 現実的な予算計算

車両価格だけでなく、国産車の倍はかかる「維持費」と「修理積立金」まで含めた総予算を立てる。

2. 買い方の吟味

故障リスクを最小限にするため、高くても「新車(延長保証付)」か「認定中古車(保証付)」を選ぶ。

安すぎる中古車には手を出さない。

3. 徹底した試乗

デザインだけで決めず、乗り心地、視界、荷室、操作性など、自分の使い方に合うかを実車で確認する。

4. リスクの受容

「故障はするもの」「リセールは安いもの」と割り切り、それすらも趣味の一環として楽しめる「心の余裕」を持つ。

これらの準備と覚悟ができたなら、あなたはもう輸入車オーナーになる資格があります。

憧れだった輸入車との素晴らしいカーライフを、ぜひスタートさせてください。

参考サイト