中古車の購入を検討しているあなた。
「中古車購入後悔」「買ってはいけない中古車」といった検索をしていませんか?
中古車は新車より安く購入できる一方で、修復歴車や水没車を掴まされ、購入後に「故障だらけ」「燃費が悪すぎる」と後悔する人が少なくありません。
本記事では、修復歴車・水没車の見分け方、走行距離の目安、試乗チェックポイント、そして後悔しない選び方を2025年最新データで徹底解説します。
中古車購入前に知っておきたい5つのデメリット
修復歴車のリスク
修復歴とは、車の骨格部分(フレーム、ピラー、ルーフなど)を修理または交換した履歴のことです。
事故などで骨格部分が損傷した車は、修理しても本来の安全性能を取り戻すことが難しく、走行中のリスクが高まります。
修復歴車のデメリットは以下の通りです。
- 直進安定性が悪くなる(フレームの歪み)
- 衝突時の衝撃吸収性能が低下する
- 経年劣化で新たな不具合が発生しやすい
- リセールバリューが大幅に低下する
一方で、修復歴車は価格が通常の中古車より20〜30%安く設定されているため、予算が限られている場合の選択肢にはなります。
ただし、修復箇所や修理内容を必ず確認し、専門家の判断を仰ぐべきです。
修復歴の見分け方は以下の通りです。
- 車検証の「修復歴」欄を確認(修復歴車は「有」と記載)
- 第三者機関(日本自動車査定協会など)の鑑定書を取得
- 現車確認でパネルの隙間やボディの塗装ムラをチェック
- ドアやボンネットの開閉がスムーズか確認
水没車の危険性
水没車とは、集中豪雨や洪水などで室内フロア以上に浸水した車のことです。
日本自動車査定協会の定義では「通常は発生しないようなサビや腐食」があると水没車と見なされます。
水没車の最大の問題は、電装系トラブルが頻発することです。
エアコン、パワーウィンドウ、ECU(エンジンコントロールユニット)などが突然故障し、修理費が10万円以上かかることも珍しくありません。
水没車の見分け方は以下の通りです。
- シートベルトの根元に泥や砂の痕跡がないか
- 内装に異臭(カビ臭、泥臭さ)がないか
- シートのスライドレールに通常ではありえないサビがないか
- エンジンルームのワイヤーハーネスに腐食がないか
- トランクルームの床に水染みがないか
ただし、中古車販売店には水没車を「水没車」と表記する義務はありません。
修復歴車のように表記義務がないため、見極めは非常に困難です。
信頼できる販売店を選ぶことが最重要です。
水没車を買ってしまった場合の対処法は以下の通りです。
- 購入後3ヶ月以内なら契約解除を申し出る
- 販売店に水没歴を隠していた証拠を示す
- 消費者センターに相談する
- 弁護士に相談し、損害賠償請求を検討
雪国・海沿いで使われていた車の腐食リスク
雪国や海沿いで使われていた車は、塩害による車体の腐食が進行している可能性があります。
融雪剤(塩化カルシウム)や海水の塩分が車体の下回りに付着し、サビが発生します。
腐食が進むと、以下の問題が発生します。
- 車体の強度が低下し、事故時の安全性が損なわれる
- マフラーやブレーキパイプなどに穴が開く
- 修理費が高額になる(下回り全体の交換で10〜30万円)
下回りのサビのチェック方法は以下の通りです。
- 販売店に依頼してリフトで車体を上げて確認
- マフラー、サスペンション、ブレーキパイプのサビをチェック
- フレームに穴が開いていないか確認
雪国車・海沿い車の見分け方は以下の通りです。
- 車検証の「使用の本拠の位置」欄で登録地を確認
- 北海道、東北、北陸、沖縄の登録車は要注意
- 販売店に前オーナーの使用状況を確認
走行距離と年式のバランスが悪い車
中古車の走行距離は、年間1万kmが標準とされています。
例えば、5年落ちの車なら5万km前後が適正です。
走行距離と年式のバランスが悪い車には、以下のリスクがあります。
- 走行距離が異常に少ない:長期間放置されエンジンやタイヤが劣化
- 走行距離が異常に多い:過走行車で故障リスクが高い
- メーター改ざんの可能性:走行距離を少なく見せかけている
走行距離と年式のバランスの見方は以下の通りです。
- 年式÷走行距離=年間走行距離が8,000〜1万kmなら適正
- 3万km未満の車は新しく綺麗だが、価格が高い
- 6〜10万kmの車はコスパが良く、交換部品も少ない
- 10万km超の車は激安だが、年間整備費用が2〜3倍になる
過走行車のリスクと対策は以下の通りです。
- エンジン、トランスミッションの劣化が進んでいる
- サスペンション、ブレーキの摩耗が進んでいる
- 購入前に専門店で点検してもらう
- 整備記録簿で交換部品を確認する
保証がない・納車後の整備がない車
中古車は新車と違い、メーカー保証が切れているケースがほとんどです。
販売店独自の保証がない車を購入すると、納車直後に故障しても全額自己負担になります。
中古車保証の重要性は以下の通りです。
- 納車後3ヶ月〜1年以内の故障をカバー
- エンジン、トランスミッションなど高額部品が対象
- 保証があれば安心して購入できる
保証内容の確認ポイントは以下の通りです。
- 保証期間:3ヶ月、6ヶ月、1年など
- 保証範囲:エンジン、トランスミッション、エアコンなど
- 保証対象外の部品:消耗品(タイヤ、バッテリーなど)
- 延長保証の有無:追加料金で保証期間を延長できるか
納車後整備の有無も重要です。
納車前にオイル交換、ブレーキパッド交換、タイヤローテーションなどを行ってくれる販売店を選びましょう。
買ってはいけない中古車の特徴3選
修復歴があるのに価格が高い車
修復歴車は通常の中古車より20〜30%安く設定されるのが相場です。
しかし、一部の悪質な販売店は修復歴車を通常価格で販売し、利益を得ようとします。
修復歴車の適正価格は以下の通りです。
- 同年式・同グレードの無修復歴車の70〜80%
- 例:無修復歴車が100万円なら、修復歴車は70〜80万円
価格が高い理由は以下の通りです。
- 見た目だけ綺麗に仕上げて高く売ろうとしている
- 修復歴を隠して通常価格で販売している
- 修理費用を上乗せして販売している
避けるべき販売店の特徴は以下の通りです。
- 修復歴の説明を避ける、曖昧にする
- 修復箇所を見せてくれない
- 「今だけ特別価格」と急かす
- 契約を急がせ、他店との比較をさせない
走行距離が異常に少ない車
年式の割に走行距離が異常に少ない車は、メーター改ざんの可能性があります。
メーター改ざんは違法行為ですが、一部の悪質業者が実施しています。
メーター改ざんのリスクは以下の通りです。
- 実際の走行距離が不明で、故障リスクが高い
- エンジンオイルやブレーキパッドが劣化している
- 発覚した場合、損害賠償請求ができるが時間がかかる
走行距離が少なすぎる車の問題点は以下の通りです。
- 長期間放置されエンジンが錆びついている
- タイヤが劣化して亀裂が入っている
- バッテリーが上がりやすい
- ゴム部品(ホース、ベルトなど)が劣化している
確認方法は以下の通りです。
- 整備記録簿で過去の走行距離を確認
- タイヤの摩耗状態をチェック(溝が深すぎる場合は要注意)
- ブレーキペダルやハンドルの摩耗具合を確認
- 車検証の初度登録年月日と走行距離のバランスを確認
営業トークに翻弄される車
中古車販売店の営業マンは、購入を急がせるテクニックを使います。
冷静な判断ができなくなり、後悔する購入につながります。
よくある営業トークは以下の通りです。
- 「即決しないと売れてしまう」プレッシャー
- 「今だけ特別価格」の罠
- 「この車はすぐに売れる人気車種」
- 「ローンを組めばすぐに乗れます」
冷静に判断するためのチェックリストは以下の通りです。
- 複数の販売店で同じ車種を比較する
- 即決せず、一度家に持ち帰って検討する
- 家族や友人に相談する
- 予算を事前に決めておき、オーバーしない
中古車選びの基本:どこを見るべきか
外装(ボディの状態)
外装は車の第一印象を決める重要なポイントです。
塗装のムラや色の違いがあれば、修復歴車の可能性があります。
外装チェックポイントは以下の通りです。
- 塗装のムラや色の違い:修復箇所は塗装が新しく、色が微妙に違う
- パネルの隙間が均一か:ドア、ボンネット、トランクの隙間をチェック
- ドアの開閉がスムーズか:開閉時に異音がしたり、重かったりしないか
- ボディに凹みやキズがないか:小さなキズでもサビの原因になる
内装(シート、装備品)
内装は前オーナーの使い方が現れます。
タバコやペットの臭いがあれば、エアコンフィルターや内装の清掃が必要です。
内装チェックポイントは以下の通りです。
- シート、内張りの状態:破れ、汚れ、擦れがないか
- タバコやペットの臭い:エアコンを付けて異臭がないか確認
- エアコン、オーディオの動作確認:全ての機能が正常に動くか
- メーター類の表示異常:警告灯が点灯していないか
エンジンルーム
エンジンルームは車の心臓部です。
オイル漏れや異音があれば、エンジンに問題がある可能性があります。
エンジンルームチェックポイントは以下の通りです。
- エンジンオイルの色と量:オイルレベルゲージで確認、黒ずんでいれば交換時期
- オイル漏れの有無:エンジン下部に油染みがないか
- 異音がないか:エンジンをかけて異音をチェック
- ベルトの亀裂:ベルトに亀裂があれば交換が必要
足回り(タイヤ、ブレーキ)
足回りは安全性に直結する重要なポイントです。
タイヤの溝が浅い、ブレーキパッドが減っている場合は、購入後すぐに交換が必要です。
足回りチェックポイントは以下の通りです。
- タイヤの溝の深さ:1.6mm以上が法定基準、3mm以下なら早めに交換
- ブレーキパッドの残量:目視で確認、残量が少なければ交換
- サスペンションの異音:段差を乗り越えた時に異音がないか
- ホイールのキズ:縁石にぶつけたキズがあれば、足回りにダメージがある可能性
試乗で確認すべき7つのポイント
エンジンの始動性
エンジンが一発で始動しない場合、バッテリーやセルモーターに問題がある可能性があります。
確認ポイントは以下の通りです。
- 一発で始動するか
- アイドリングが安定しているか(回転数が一定か)
- アイドリング時に異音がないか
加速のスムーズさ
加速時にもたつきや変速ショックがあれば、トランスミッションに問題がある可能性があります。
確認ポイントは以下の通りです。
- アクセルを踏んだ時の反応がスムーズか
- 変速ショックがないか(AT車の場合)
- 加速時に異音がないか
ブレーキの効き具合
ブレーキの効きが悪い場合、ブレーキパッドやブレーキフルードに問題がある可能性があります。
確認ポイントは以下の通りです。
- ブレーキを踏んだ時の感触(スポンジのような感触は危険)
- 異音や振動がないか
- 真っ直ぐ止まるか(片効きしていないか)
ハンドルの重さと遊び
ハンドルが重すぎる、または軽すぎる場合、パワーステアリングに問題がある可能性があります。
確認ポイントは以下の通りです。
- ハンドル操作が重すぎないか、軽すぎないか
- 直進安定性があるか(ハンドルから手を離しても真っ直ぐ走るか)
- ハンドルを切った時に異音がないか
異音の有無
異音は車の不具合を知らせる重要なサインです。
確認ポイントは以下の通りです。
- エンジン音:カラカラ、ガラガラという音は要注意
- 足回りの異音:ゴトゴト、ギシギシという音は要注意
- ドアの開閉音:ガタガタという音は調整不良
エアコンの効き
エアコンが効かない場合、修理費が5〜10万円かかることもあります。
確認ポイントは以下の通りです。
- 冷暖房が正常に動作するか
- 異臭がないか(カビ臭、焦げ臭いなど)
- エアコンをつけた時にエンジン回転数が極端に落ちないか
電装系の動作確認
電装系トラブルは突然発生し、修理費が高額になります。
確認ポイントは以下の通りです。
- パワーウィンドウ:全ての窓がスムーズに開閉するか
- オーディオ、ナビ:音が出るか、画面が正常に表示されるか
- メーター類の表示異常:警告灯が点灯していないか
信頼できる中古車販売店の見極め方
保証内容が明確
保証内容が明確な販売店は、自社で販売する車に自信を持っています。
確認ポイントは以下の通りです。
- 保証期間と保証範囲が明記されているか
- 保証対象外の部品が明記されているか
- 延長保証の有無と料金
整備記録簿を見せてくれる
整備記録簿を見せてくれる販売店は、車の状態を正直に伝えようとしています。
確認ポイントは以下の通りです。
- 定期点検の履歴が継続しているか
- 修理履歴が記載されているか
- 前オーナーの使用状況が分かるか
質問に丁寧に答えてくれる
質問に丁寧に答えてくれる販売店は、信頼できます。
確認ポイントは以下の通りです。
- 修復歴の有無を正直に説明してくれるか
- デメリットも隠さず伝えてくれるか
- 無理な営業をしないか
納車後の整備を約束してくれる
納車前に整備を約束してくれる販売店は、アフターフォローがしっかりしています。
確認ポイントは以下の通りです。
- 納車前点検の内容(オイル交換、ブレーキパッド交換など)
- 消耗品の交換(タイヤ、バッテリーなど)
- 納車後のアフターフォロー(定期点検、故障時の対応)
人気中古車3車種の注意点
トヨタ ヤリス中古|安いが故障リスクあり
中古ヤリスの相場は、年式・グレードによって50〜150万円です。
特に2020年以降のモデルは人気が高く、相場も高めです。
故障しやすい部位は以下の通りです。
- CVT(無段変速機):異音や変速不良が発生しやすい
- エアコン:コンプレッサーの故障で冷えなくなる
- ハイブリッドシステム:バッテリーの劣化で燃費が悪化
おすすめの年式とグレードは以下の通りです。
- 2020年式以降:最新の安全装備が充実
- グレード「Z」:装備が充実しコスパが良い
- ハイブリッド車:燃費が良く、維持費が安い
→ 詳しくは:[ヤリス中古やめたほうがいい|失敗しない選び方]
ホンダ フィット中古|走行距離に注意
中古フィットの相場は、年式・グレードによって30〜120万円です。
特に2013年以降のモデルは人気が高いですが、過走行車が多いので注意が必要です。
過走行車が多い理由は以下の通りです。
- 営業車として使われることが多い
- 燃費が良く、長距離運転に使われる
- コンパクトで使いやすいため、走行距離が伸びやすい
選ぶべきグレードは以下の通りです。
- グレード「ハイブリッド・L」:燃費が良く、装備が充実
- 2013年式以降:安全装備が充実
- 走行距離8万km以下:過走行車を避ける
→ 詳しくは:[フィット中古やめとけ|過走行車の注意点]
トヨタ 86中古|改造車が多い
中古86の相場は、年式・グレードによって80〜250万円です。
スポーツカーのため、改造車が多く、ノーマル車を見つけるのが困難です。
改造車のリスクは以下の通りです。
- 車検に通らない可能性がある
- 保険が適用されない可能性がある
- エンジンに過度な負荷がかかり、故障リスクが高い
ノーマル車の見分け方は以下の通りです。
- マフラーが純正品か確認
- 車高が極端に低くないか確認
- エアロパーツが純正品か確認
- エンジンルームに社外パーツがないか確認
→ 詳しくは:[86中古やめとけ|改造車の見分け方]
中古車購入で後悔しないための5つのチェックリスト
修復歴・水没歴がないか確認
車検証の「修復歴」欄を確認し、水没車の特徴(内装の異臭、シートベルトの泥など)をチェックしましょう。
走行距離と年式のバランスが適切か
年間1万kmが標準です。
年式÷走行距離で年間走行距離を計算し、8,000〜1万kmの範囲内か確認しましょう。
試乗で異音や振動がないか確認
必ず試乗し、エンジン音、ブレーキの効き、ハンドルの重さ、異音をチェックしましょう。
保証内容を必ず確認
保証期間、保証範囲、保証対象外の部品を確認し、延長保証の有無も確認しましょう。
営業トークに惑わされず冷静に判断
即決せず、複数の販売店で比較し、家族や友人に相談してから購入を決めましょう。
後悔しない中古車ライフを送るために
中古車は新車より安く購入できますが、事前に正しい知識を持たないと購入後に後悔します。
中古車購入前の確認事項は以下の通りです。
- 修復歴・水没歴がないか車検証と現車で確認
- 走行距離と年式のバランスが適切か(年間1万km)
- 試乗で異音や振動がないか徹底的にチェック
- 保証内容を必ず確認し、納車後整備の有無も確認
- 営業トークに惑わされず、複数店舗で比較
これらのチェックポイントをクリアできれば、あなたは満足のいく中古車ライフを送れるでしょう。
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