漫画『私が死んで満足ですか?』に登場する、主人公ロロナの継母ベルベラッサ。
彼女の底なしの物欲と浪費癖は、リュート家の財政を内側から静かに蝕んでいきました。
この記事では、そんな強欲な継母ベルベラッサが犯した罪と、彼女を待ち受けるあまりにも滑稽で悲惨な末路について、ネタバレありで徹底的に解説します。
『私が死んで満足ですか?』のベルベラッサとは?
物語に登場する数多の「悪役」の中でも、ベルベラッサというキャラクターは、「清々しいほどの悪役の典型的な女性」の象徴として描かれています。
彼女には、夫であるリュート伯爵のような歪んだプライドも、王太子ベルビュートや愛娘のルミナのような身勝手な願望もありません。
彼女を突き動かすのは、ただひたすらに「見栄」と「物欲」という、極めて卑近で即物的な欲望のみです。
彼女は、ロロナの類まれなる才能や、彼女の労働によって家が支えられているという現実に、全く気づこうとしません。
いや、気づく能力そのものが欠如しているのです。
彼女にとって重要なのは、社交界で他の貴婦人たちにマウントを取ること、最新のドレスや宝石で自身を飾り立てることだけ。
そのために家の財産がどれほど傾こうと、継娘であるロロナがどれほどの心労を重ねようと、全く意に介さない。
その無神経さと想像力の欠如こそが、ベルベラッサというキャラクターの本質であり、最も恐ろしい点と言えるでしょう。
【ネタバレ】ベルベラッサが犯した2つの大罪。
ベルベラッサの強欲さは、ついに一線を超え、法に触れる「犯罪」へとエスカレートします。
彼女が犯した罪は、リュート家という共同体を内側から破壊する、悪質なものでした。
罪状①:ロロナの支度金を着服し、自らの宝飾品やドレスに浪費!
彼女は、ロロナの婚姻のために用意されていた、いわば「未来への投資」である支度金を勝手に使い込みます。
愛娘のルミナにも呆れられる、なかなかのクズっぷりです。
これは単なる浪費ではなく、家の未来そのものを食い潰す行為に他なりませんでした。
後に、貴族院からロロナ婚姻の支度金の全額返金を求められたとき、返す当てがなく、とんでもないことを計画することになります。
罪状②:支度金返済のためなら愛娘のルミナを売り飛ばす!
そして、彼女の非道さを決定づけるのが、この「実の娘を売る」という計画です。
支度金の横領が発覚することを恐れた彼女は、その穴埋めのために、愛娘であるはずのルミナを、悪趣味で知られる高齢のジル男爵に売り渡そうと画策します。
ここに至って、彼女の中では『見栄>>>実の娘の幸福』という優先順位が確定。
母性すらも凌駕するその強欲さは、読者に強烈な嫌悪感を抱かせます。
ベルベラッサの末路|娘を売る相談中に逮捕されるという最も滑稽な最後
ベルベラッサに訪れる結末は、彼女の愚かさを象徴する、あまりにも滑稽で惨めなものです。
アステル皇子の策略によって全ての悪事が王家に露見し、リュート家には逮捕のための軍隊が差し向けられます。
そして、その瞬間、ベルベラッサは夫と共に、何をしていたか。何を隠そう、実の娘ルミナを男爵に売り渡すための密談をしていたのです。
家の破滅が刻一刻と迫っていることにも気づかず、最後まで自らの欲望を満たす算段をしている。
その愚かしさの頂点で、踏み込んできた兵士に拘束されるという結末は、まさに完璧な「因果応報」と言えるでしょう。
彼女が最も執着したであろう「貴族としての体面」は、最も無様な形で引き剥がされることになったのです。
まとめ:私が死んで満足ですか?のベルベラッサは自業自得の末路!
『私が死んで満足ですか?』において、ベルベラッサは悪役後妻というテンプレートな存在であり、いかにも…という女性でした。
最終的には因果応報の最後になりましたが、あまり直接的にロロナをいじめたり、嫌がらせをシていたわけではなかったという変わった展開です。
むしろ、悪役側である愛娘のロロナを盛大に裏切る展開でした。
そういう意味でも、私が死んで満足ですか?は読者を飽きさせない、斬新な物語だったと思います。
結末をしっかり確認したい方は下記の記事を御覧ください。
関連記事:【完全版】私が死んで満足ですか?のあらすじやネタバレ!最終話や全キャラクターの末路まで徹底解説!
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参考:『私が死んで満足ですか?』(著:マチバリ)アルファポリス公式サイト
原作者マチバリ氏の最新情報は公式活動報告をご覧ください。