サイドバックの役割と動き方で意識するべきことは?
最近のサッカーには、サイドバックに求められる役割が多くなりました。
昔は、11人の中で一番、下手な人が任されがちで地味なポジションの代名詞でしたが、欧州のトップクラブでは、サイドバックは最も重要となるポジションです。
初心者の方を対象にサイドバックのポジションで上手くなりたい!
という方向けで、サイドバックの役割と動き方などについて詳しく紹介をします。
サイドバックに求められる技術と動き方について。
サッカーのサイドバックは地味に思えますが、試合の主導権を握る重要なポジションです。
サイドバックの動き方で、チーム全体を押し上げることが可能となり、同時にボール支配率を上げることが可能となります。
以下にサイドバックが身につけるべき技術と動き方などを紹介します。
ボールを確実にクリアする技術を身に着けること。
かなり基礎的で当たり前の事ですが、サイドバックで求められる初歩であり、最も重要なものは、守備時にボールを確実にクリアできる技術です。
サイドバックの守備は1対1に強いことも重要ですが、サイドのスペースに蹴り込まれたボールをしっかりと処理できることの方が重要です。
試合のレベルに関係なく、サイドのスペースにボールが蹴り込まれる機会は多いです。そのときにボールをしっかりと対処できないと失点する可能性が高くなります。
浮き球でも確実に跳ね返す。欲を言えば、ボールを確実に味方へ繋ぐ技術がしっかりとしていれば申し分ないです。
ですが、初心者のサイドバックの選手は、確実のボールをクリアできる技術を身につけましょう。
サイドバックは最後尾のポジションですので、ミスが即失点に結びつきかねません。ですので、着実にボールを跳ね返すことを意識してください。
小中学生のレベルでは、それがきちんと出来るだけで、レギュラーが取れる可能性が高くなります。
守備時に下がりすぎないこと。
サイドバックはセンターバックと共にディフェンスラインを形成する事が基本です。
ですが、ドリブルが上手い。もしくは、スピードがある選手がサイドにいるとき、縦に抜かれないように必要以上にポジションを下げてしまう場合があります。
サイドバックがセンターバックよりも下がりすぎてしまうと、ゴール前に相手選手が侵入してもオフサイドが取れなくなります。
センターバックが注意してサイドバックに合わせて下がってしまうと、ディフェンスラインも下がってしまいます。
そうなると相手チームに必要以上にスペースを与えてしまうので、苦しい展開に持ち込まれてしまいます。
サイドバックは、ドリブルでの1対1を強いられる頻度が多いですが、出来る限り、必要以上に後ろに下がらないよう頑張りましょう。
サイドバックが下がれば下がるほど、それに伴ってディフェンスラインが下げられてしまいます。
そうなるとスペースが生まれ、相手チームが全体的に押し上げてきますので、チーム全体の守備が苦しくなります。
味方がパスを出しやすい位置に動く事。
相手チームが自陣でしっかりと守備のポジションを確保したとき、スペースがなくなり、速攻や中央からの攻撃は難しくなります。
その場合、攻撃の仕切り直しが行われるのですが、その起点となるのがサイドバックの役割です。
仕切り直しのため、前線からボールが中盤の選手、センターバックに戻されたとき、サイドバックの選手はパスを受けやすい位置にすばやく移動します。
位置取りした場所が、相手選手との距離が遠い程、攻撃の時間が稼げます。
その間に味方選手もポジションが確保出来るのと同時に、試合を落ち着かせる事が出来ます。
また、サイドバックがスペースでボールを受けて時間を作ることで、味方の最終ラインも押し上げる事が可能となり、同時に守備の立て直しもすることが可能となります。
サイドで数的優位を作る動きをすること。
サイドチェンジを行ったときに発生するケースが多いんですが、サイドバックよりも前の選手がノーマークでボールを受けるときがあります。
その時は、一気にオーバーラップして、サイドのスペースで数的優位を作るようにします。
ノーマークでボールを受けた選手に対して相手選手は対応をしてきますが、サイドバックの選手がオーバーラップをする事で、数的優位を作り事ができます。
相手選手は2対1の状況になるので、ノーマークでボールを受けた選手に寄せることができずに、スペースを潰す守備を選択してくるはずです。
その場合、ボールを受けた選手は余裕を持ってボールを持てるので、プレーの選択肢が増えると同時に、ボール保持時間(ポゼッション率)も増えます。
サイドバックが上がれば、後ろの守備がいなくなるのでは?と思われるかもしれませんが、サイドで長くボールを持てば、相手チームが全体的に下がります。
そして、サイドバックが開けたスペースはセンターバックがカバーするので、積極的にオーバラップをしても問題はありません。
また、サイドでボールを持つことでディフェンスラインを上げられれば、サイドバックが守備時に戻ることが楽になります。
※ サイドバックはセンタリングをすることも大切です。ですが、ロングキックが苦手…できないという方は、下記記事を御覧ください。

スペースに素早く移動を繰り返すことができる持久力を身につけること!
サイドバックはとにかくスペースに攻守に渡り、試合を通してスペースにどれだけ素早く移動できるかが鍵になります。
よって、サイドバックはチームの中で、最もスプリント回数が高くなる傾向があります。
攻撃時には空いたスペースに凄まじい勢いで飛び込み、守備時にはスペースを埋める為に全力で戻る。
特にボールプレーをしていなくても、上記に挙げた攻守に渡るスペースへの素早い移動だけでも相手チームにとって脅威になります。
日本代表の長友佑都選手は、無尽蔵のスタミナを活かして、試合を通してサイドのスペースに素早く飛び込める長所を持ってました。
ボールコントロールは並みの選手でしたが、驚異の持久力を活かしてチームに貢献してきました。
スペースにいち早く飛び込めるという持久力の長所だけで、海外クラブで長年、サイドバックとして活躍ができたのです。
まとめ。
サッカーでサイドバック初心者の方が身につけるべき技術などを紹介しました。
- ボールを確実にクリアする技術を身に着けること。
- 守備時に下がりすぎないこと。
- 味方がパスを出しやすい位置に動く事。
- サイドで数的優位を作る動きをすること。
- スペースに素早く移動を繰り返すことができる持久力を身につけること!
特に、サイドバック初心者の方が意識するべきなのは、
『ボールを確実にクリアする技術を身に着けること』
『スペースに素早く移動を繰り返すことができる持久力を身につけること』
サッカーはロースコアのスポーツですので、失点は何としても避けなければなりません。
ですので、失点の危険性がある場合は、確実にボール処理することがサイドバックとして大切です。
また、サッカーで最後にものを言うのが体力です!持久力があり、運動量がある選手はそれだけで強いです。
サイドバックはスプリント、走行距離がものを言うポジションですので、とにかく持久力を付けることが大切です。
以上、サイドバック初心者の方が意識するべき技術や動き方などを紹介しました。