豆知識

嘘喰いという漫画がリアルに怖すぎて、一気読みした話。

投稿日:2014年10月30日 更新日:

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勝負の駆け引きを読み込んで展開を予想しても、それを見事に裏切られるのが嘘喰いという漫画です

この間、久しぶりに兄の家へ遊びに行った時、「嘘喰い」という漫画を読ませて貰いました。

内容がかなり濃く、数時間掛けても5巻くらいしか読めなかったので、kindleで他の巻も読んじゃいました。

この漫画。本当によく考え抜かれて構成された作品ですね。一応、テーマはギャンブルという事ですが、全然、ギャンブルで勝負を行っていません。

ギャンブルというより、頭脳戦ですよね。そこに暴力という物事の白黒を明確にさせる要素も入ってくるので、非常にリアリティがある内容になっています。

正直、この漫画はリアルに怖かったです。人間同士で要求する物を奪い合う時、欲するもの価値が大きいほど、それに懸ける執念は凄まじいものになります。

この嘘喰いという漫画は、主人公の斑目獏という青年を中心に、世間でいう海千山千の連中と「互いに要求するもの」を賭けて勝負する事がテーマの漫画です。

勝負の結果、勝者には「要求するもの」が与えられ、敗者には代償を要求されます。

それは、自身の「命」勿論、場合により、それ以上の凄惨な苦痛を味わされるペナルティを負わされます。

※文章に出来ませんが、こんなの絶対に味わいたくない!と想像出来る事態の斜め上をいきます…

この漫画の怖いところは、勝負で敗色が濃厚になるに連れて、悲惨なペナルティを受け入れなければならない心理状況が、異様に共感が出来てしまうところにあります。

そんな漫画である、嘘喰いの感想を公開してみます。

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物語を引き締めている「賭郎」という組織の存在!

夜行

世の中には、様々な利害が存在しています。その利害を調整させる為に、法律というものがあるのです。

ただ、この漫画では、その法律すらも役に立たない巨大な組織同士の利害の調整役に「賭郎」という組織が存在しています。

「賭郎」という組織の仕事は、当事者が求める「利益」を得る為の方法として、何らかの勝負を行うのですが、その勝負のルールが決められた通りに進行させる「立会人」の役目をする事です。

例えば、ある「モノ」を欲しがるAとBが存在した時、いずれはどちらかの手に「モノ」が入る訳なんですけど、その過程がAとBには重要になります。

通常、要求する「モノ」を手にするのは、「法律」に最も準拠しているAかBになるのですが、AとBに「法律」が全く有効にならない場合は、突き詰めると「暴力」が最も有効になります。

しかし、要求する「モノ」を得る手段として「暴力」の効力が拮抗している場合、AとBは「モノ」を得る手段として「暴力」を前提とした方法を採るのは効率的ではありません。

では、どのようにして互いが要求する「モノ」を手に入れるのか?

そこからが「賭郎」という組織の仕事になります。AとBが単純な「暴力」以外の勝負によって、要求する「モノ」を手にいれるという方法を採った時、その場を仕切るのが「賭郎」です。

勝負の方法とルールはAとBに決定させ、そのルールに則り勝負が行われるのか監視し、見届けるのが「賭郎」のエージェントである「立会人」の仕事です。

この「賭郎」のエージェントである「立会人」の面白いところは、当事者同士が決めた勝負のルールに対しては、徹底的に関与をするのですが、「ルール以外」の事柄には一切、関与しません。

例えば、ポーカーの勝負で相手の背後に鏡を仕掛けて、手札を盗み見る事は一般的に不正です。

ただ「賭郎」が介在した勝負においては、それは不正と「ルール」に組み込まないと、「立合人」は黙認してしまい、一切、関与しないんです。

ですので、嘘喰いという漫画における「賭郎」を介した勝負(全てですが…)は、勝負前のルール確認と段取りが、最も重要な場面だったりします。

勝負ルールの盲点をついて、勝負を決めに来る連中ばかりがこの漫画には多いですが、主人公である斑目獏は、更にそのルールの盲点の上を突いてくるのが醍醐味ですね。

「あんた、嘘つきだね。」これが、嘘喰いのタイトルの由来である主人公、斑目獏の決めセリフです。

賭郎勝負の種類は様々、ババ抜き、あっち向いてホイ!も例外ではない!

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子供の時、誰もが遊んだ事があるゲームってありますよね。

ババ抜き、あっち向いてホイ!、叩いてかぶってじゃんけんぽん!とか。この漫画の嘘喰いは、こういうゲームも勝負に組み込んできます。

ただし、ゲームのやり方は同じでも「賭郎」が介在すると、とんでもなく危険なゲームになります。

例えば、叩いてかぶってじゃんけんぽん!とかは、プラスチックのヘルメットで防ぎ、ビニールのハンマーで叩くゲームですが、嘘喰いの場合は…。

ご想像にお任せします。当然、叩かれれば、致命傷となるものが用いられるという事は確かですので。

この様に、ちょっとしたゲームでも、とてつもない利益、代償が関わってくる勝負を嘘喰いでは、扱ってきます。

因みに、わたしが最も戦慄したのが、ババ抜きでした。これは、すんごい怖いです。

最も面白かった勝負はバトルシップ!

大船

ここからは、わたしの感想ですが、嘘喰いで最も面白かったのは、バトルシップというゲームを用いた話でした。

しかも、その勝負をしたのが、この漫画の主要人物とは全然関係が無い、大船額人という人物です。

ただ、この大船額人というキャラは嘘喰いの登場人物の中で、わたしが一番に好きなキャラです。

彼の覚悟と勇気には、心を震わされた人も多いのではないでしょうか?立会人の最上妙子という女性立会人も彼の高潔な人柄に触れて、中立という立場ながら心の中では、彼に肩入れしていました。

大船額人という人物は防衛省に所属するエリートですが、性格はいわゆる普通の人で、ずば抜けて頭が良いという人ではありません。

それが、鉢名直器という人物と共に、ある事件を追いながら、賭郎勝負に巻き込まれてしまいます。

負ければ凄惨な拷問の末、殺害されるというリスクを負いながら、自身の仕事を全うする為、鉢名直器という切れ者を巻き込ませず、単身、勝負に挑む姿勢はちょっと感動しちゃいました。

嘘喰いは難しい内容ですが、おすすめな漫画です!

嘘喰いという漫画は、ちょっと内容が難しい漫画です。ただ、時間を掛けて読み込むと、とんでもなく緻密に練り上げられた話である事がよく分かります。

小難しい論理を駆使したと思えば、その論理の前提をひっくり返して、全て無かった事にしてしまう様な展開も見事です。

目的の為に手段を練っても、結局、練られた手段自体が目的となってしまう様なタイプの人は、嘘喰いの賭郎勝負では、絶対に勝てないタイプです。

勝負の駆け引きを読み込んで、展開を予想しても、それを見事に裏切られるのが嘘喰いという漫画です。

読んだ事が無い人は是非、おすすめします。

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