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アンカーというポジションとは?アギーレ監督が採用するサッカー日本代表のシステムついて。

投稿日:2014年11月20日 更新日:

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『アンカーを配置する目的はボールポゼッションを高める事が狙いです』

サッカー日本代表の監督がザッケローニからアギーレに代わり、用いるシステムが変更しているのは周知だと思います。

その中でも、4-3-3、本田圭佑のウインガー起用、アンカー配置など、聞き慣れない言葉が飛び交う様になりました。

今回はその中でも、「アンカー」っていうポジションとは何か?

上記について、公開してみたいと思います。現在までは、森重真人、細貝萌、長谷部誠、田口泰士が日本代表で務めてきました。

何故か…?細貝萌がホンジュラス、オーストラリア代表との試合に招集されなかったのは気になりますが…。

関連記事:細貝萌は招集外?不可解なアギーレのサッカー日本代表選考…

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アンカーを採用するチームは世界的に少ない…使い勝手が難しいポジション!

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代表レベルではなく、より緻密に戦術を練り上げるクラブレベルでも、世界的にアンカーを採用するチームは少ないです。

強豪クラブで採用しているのは、プレミアリーグではマンチェスターユナイテッド、アーセナル。リーガエスパニョーラでは、バルセロナ、レアルマドリード。

セリエAでは、ユベントス、インテル、ローマ。ブンデスリーグでは、バイエルン・ミュンヘン。

…結構、多いですかね…まあ、中堅、下位チームはあまり採用しません。何故かというと、使い勝手が難しいポジションだからです。

まず、アンカーに起用される選手は、サッカーIQは勿論、ボールテクニック、パスセンス、危機察知能力など、攻守において総合力が高い選手がいないと破綻してしまいます。

また、チームとしても組織力が高いチームでなければ、攻守において破綻します。先日の日本代表が、オーストラリア代表に押し込まれたのがいい例です。

アンカーとは、数的優位を作られ易いポジションですので、それを補いつつ、長所とするチームとしての戦略がなければ、採用出来ません。

だからこそ、欧州の組織、選手層に恵まれた強豪チームしか、アンカーというポジションを採用しないという事がよく分かります。

アンカーというポジションの役割とは?

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チームによって、ガラッと役割が変化するのも、アンカーというポジションを採用させ難い要因です。

ただ、共通する基本的な役割は存在します。その役割とは、守備の時はセンターバックとの距離感を適切に保ちつつ、バイタルエリアのスペースを埋める事です。

4バックの場合は、2人のセンターバックと三角形を形成するようなポジションを取ります。3バックの場合は、真中のセンターバックと縦関係の位置を保ち、ストッパー的な役割も担います。

攻撃の時は、最終ラインの位置にまで下りて、両サイドバックを高い位置にワイドに開かせます。そして、低い位置でのビルドアップを最終ラインで展開します。

以上が基本的なアンカーというポジションの役割です。アンカーを採用するチームは守備的に見えて、実は攻撃に特化した戦術です。

アンカーを採用するチームとしてのメリット!

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上述した様に、攻撃時はアンカーが最終ラインに下りる場合が多いので、両サイドバックからの攻撃が効果的になります。

また、相手のフォワードからのプレスを捌きやすくなるので、最終ラインを高くする事が出来ます。

結果、中盤から厚みのある攻撃を仕掛ける事が可能になり、ボールポゼッションを高める事に貢献する事を可能とします。

全盛時のバルセロナが、アンカーというポジションを最も効果的に採用していました。

当時のバルセロナは、狭い位置でのショートパスが非常に上手いチームでした。シャビ、イニエスタ、メッシ、ブスケッツで形成される、中盤の狭い位置でのパス回し「ティキタカ」は有名ですよね。

その時のバルセロナの監督を務めていたグアルディオラは、とにかくボール支配率を最優先に考える監督です。

ボールポゼッションの側面から見ると、アンカーというポジション採用は非常に効果的に機能します。

グアルディオラはバルセロナを離れて、バイエルン・ミュンヘンでもアンカーを積極的に採用するシステムを用いています。

関連記事:グアルディオラが率いるバイエルンの戦術と哲学とは?

チームを攻撃的、高い位置でゲームを展開したい場合はアンカーを採用するシステムはメリットがあります。

アンカーを採用するチームとしてのデメリット…

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失点のリスクが高くなります。要は守備に不安を抱える事になります。

シンプルに言えば、バイタルエリアのセンターに位置するアンカーの両脇を、対戦相手に徹底的に突かれてしまいます。

特に、相手が1トップの4-2-3-1などのシステムを用いてきた時は厄介になります。

相手の1トップは、センターバックの間の位置に入ってきます。そして、2列目の両サイドはアンカーの両脇のスペースを狙ってきますので、センターバック、アンカー共に対人守備ではなく、ゾーン(エリア)の守備を迫られます。

サッカーの守備は人に対して守るよりも、スペースを守る方が精神的にも体力的にも、非常に疲れるんです。

このスペースを守る事を得意とする選手、もしくはチームとしてその短所を消せる戦術がなければ、アンカーというポジションを採用するリスクは非常に高くなります。

代表でもクラブでも、強豪チームは明確にその弱点を突いてきます。当然、それを狙える高い技術、サッカーIQを持ち合わせた選手、監督達ですので。

では、アンカーを採用する強豪チームはどのようにデメリットを消しているのかというと、チームのインサイドハーフの動きが重要なポイントになっています。

例えば、バルセロナ、バイエルン・ミュンヘンの場合は「相手の攻撃をバイタルエリアまで出来る限り持ち込ませない」という事を狙いとしています。

攻撃はショート・カウンターが無理な場合は、敵陣でゆっくりと時間を掛けて攻撃を行い、自分達の守備に掛ける時間を大幅に減らし、ボールを奪われたら、敵陣で素早くインサイドハーフを中心にボールを奪い返す。

上記のコンセプトを一貫して行い、相手の攻撃をバイタルエリアで展開させない様にチームで行ってきます。「チームの質」でアンカー採用のデメリットを消しているんです。

対象的にユベントスなどは、インサイドハーフのビダル、ポグバが持ち前のフィジカルを活かして、運動量と守備に課題を抱える、アンカーのピルロをよくカバーしています。

ビダル、ポグバが攻守共に強いインサイドハーフなので、「選手の質」でアンカー採用のデメリットを消しています。

アギーレは今後、日本代表のアンカ―システムを採用するのか?

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アギーレ率いる日本代表は、アジアカップ連覇という目標が懸っている中、アンカーシステムを採用するのでしょうか?

オーストラリア代表との試合を見る限り、かなり危険な気がするので、ダブルボランチに変更するか、経過を見ながら変更。という采配を採るのだと思います。

※ 香川真司と遠藤保仁をセンターハーフに据えた4-4-2のシステムも試している様です。

ただ、アジアカップの相手は中東のチームなど、リトリート(自陣に籠る)からカウンター戦術を基本としているので、アンカーシステムを採用して、押し込んでしまった方がいいかもしれませんね。

相手が引いてくれるのであれば、どんどん敵陣に入り、ボールも相手陣内で奪う事を目標にすれば、一方的に試合を制する事が出来る筈です。

…筈なんですが、そうはいかないのがサッカーの怖さと面白さです。所詮、机上の空論になってしまうんですね。

サッカーに対する理論を机上の空論から、実戦的に距離を出来る限り縮める事が出来るのが、優秀な監督とコーチです。

そういう意味では、オーストラリア代表との試合で柔軟にシステムを変更させたアギーレは優秀な監督かもしれませんね。

関連記事:アギーレは名将?見事なシステム変更で日本代表がオーストラリア代表に勝利!

以上、アンカーというポジションについての説明でした。

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